こんにちは!しょーてぃーです!
今回は、燃え殻さんの
『夢に迷ってタクシーを呼んだ』について紹介をしていきます!
『夢に迷ってタクシーを呼んだ』について
本書の概要
本書はひとことで言うと
迷いと向き合い、日常の断片に希望を見つけるエッセイ集です。
本書をオススメしたい人
・日常生活に疲れを感じている人
・人生観に興味がある人
・エッセイが好きな人
本書は、日常生活や過去の出来事を振り返りながら、
その瞬間の感情や思考を繊細に描いたエッセイ集です。
著者自身の幼少期の思い出、人間関係での葛藤、社会人としての経験、
さらにはコロナ禍での生活の変化など、多様なテーマを扱っています。
日常の些細な出来事に潜む意味や、
迷いや不安を受け入れる姿勢が詩的に綴られており、共感と癒しを与えてくれます。
「迷い」と「進む」を繰り返しながら描かれるこれらのエピソードは、
読者自身の人生を振り返るきっかけを提供します。
人生の中で立ち止まり、自分自身と向き合いたいと感じる人におすすめの1冊です。
『夢に迷ってタクシーを呼んだ』のあらすじ
あらすじの概要
いつか僕たちは必ずこの世界からいなくなる――。ネットニュースで、三週間前に会った知人の死を知った日。「もうダメだ」と言い続けていた最悪な時代の仲間との再会。「で、お前いつ帰るんだ?」が口癖だった祖父との思い出。恵比寿の焼き鳥屋で見かけたヨーダ似のお爺さんと美少女。日常を生きていく寂しさと心もとなさに、そっと寄り添ったエッセイ集。文庫特典「巣ごもり読書日記」収録。
迷いの中で見つける、日常の小さな光
本書は、著者が日々の生活や過去の出来事を振り返りながら、
その時々の感情や思考をエッセイ形式でまとめたものです。
例えば、少し変わった幼少期の思い出や
テレビ業界で働いていた頃の業界独特の人間関係、
親しい人との別れが持つ重みや、時間と共に薄れていく感情の矛盾など、
多岐にわたる種類の話が描かれています。
また、各エッセイで、著者独特の視点と表現によって読者の共感を誘います。
例えば、「この世界ってさ、ロマンチックなことが少なすぎるんだよ」という一言は、
現代社会の無機質さや人間関係の希薄さを表しています。
また、「僕は臆病なので、本当のさよならが苦手だ。」という表現は、
別れや喪失に対する人間の複雑な感情を巧みに表現しています。
さらに、著者は自身の経験を通じて得た人生観も綴られており
「人生を懸けてもいい何かを見つけないことに、密かに命を懸けてきた」という言葉は、
特定の目標や夢に縛られず、自分らしく生きることの大切さが伝わってきます。
『夢に迷ってタクシーを呼んだ』の感想
迷いながら進むことの美しさ
本書は、燃え殻さん独特な感性と視点が詰まったエッセイ集であり、
読者に多くの共感と気づきを与えてくれます。
著者の文章はシンプルでありながら深みがあり、
特に、日常の中で見過ごしがちな感情や出来事を丁寧に描写している点が印象的です。
例えば、幼少期のいじめや、人間関係での失敗、日常の中で感じる漠然とした孤独感など、
多くの読者が1度は経験したであろう感情が丁寧に描かれています。
そのうえで、「自分は特別ではない」と感じる場面が、読者自身の経験と重なるように感じます。
さらに、著者の人生観や哲学が随所に散りばめられており、
特定の目標に縛られず、ただ「今」を受け入れることの大切さが伝わってきます。
なかでも「無駄に見える時間こそが、最も価値のある時間である」という言葉
「人生を懸けてもいい何かを見つけないことに、密かに命を懸けてきた」という言葉からは、
自分らしく生きることの大切さや、他人の価値観に囚われない生き方の重要性が伝わってきます。
タイトルの「タクシーを呼んだ」とは単に交通手段を利用した話ではなく、
人生に迷った際の「逃げ場」を象徴しており
このユーモアさと、背景にある切実な感情が絶妙なバランスで描かれています。
本書は、読者にとって「自分自身の感情や記憶を見つめ直す鏡」のような存在で、
著者の語り口は柔らかく親しみやすい一方で、
深い洞察力と、人生を見つめる独特の哲学が込められています。
最後に
ここまで本書について紹介してきました。
読後には、日常の中で見過ごしがちな
感情や記憶の断片を大切にしたいという気持ちが湧き上がります。
本書が気になる方は
是非本書を手に取ってみてください!
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