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『シーソーモンスター』のあらすじと感想について

小説

こんにちは!しょーてぃーです!

今回は、伊坂幸太郎さんの

『シーソーモンスター』について紹介していきます!

 

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『シーソーモンスター』について 

本書の概要

本作はひとことで言うと、

異なる時代を舞台に、家族と人間関係の揺らぎを描いた物語です。

 

本書をオススメしたい人

・人間関係の物語が好きな人

・スパイ物語が好きな人

・サスペンスが好きな人

 

本作は、スリリングな展開と複雑なキャラクター描写で描かれる二部構成の物語です。

 

物語は、戦後の昭和と現代が交錯する2つの物語が交互に描かれ、

特に親子や夫婦といった家族の絆がテーマとして描かれます。

 

第1部「シーソーモンスター」は、冷戦下の昭和を舞台となっており

家庭内での不安や秘密が徐々に明らかになるなか

スパイ活動という非日常が絡む物語です。

 

第2部「スピンモンスター」は、現代社会の混沌を背景に

SNSや情報社会の中での人々の心理が描かれています。

 

両方の物語は一見独立しているようでありながら、

やがて1つの物語として繋がっていきます。

 

また伊坂幸太郎さん独特の伏線とユーモアは本作でも健在であり

サスペンスフルなストーリーが展開している物語です。

 

『シーソーモンスター』のあらすじ

あらすじの概要

シーソーモンスター

バブルに浮かれる昭和の日本。製薬会社に勤める北山直人は妻の宮子から、一緒に暮らす母、つまり姑の愚痴を聞かされる。よくある嫁姑問題……のはずだったが――!?

スピンモンスター

2050年の日本。「配達人」の水戸直正は新幹線の車中で、因縁の過去を持つ青年・檜山景虎に再会する。檜山は、ある事件の捜査員として新幹線に乗っていた……

シーソーモンスター より

 

昭和と現代、交錯する二つの物語

本作は、2部構成のスリリングな物語です。

 

第1部「シーソーモンスター」は、冷戦時代の昭和30年代を舞台で、

ある家族を中心にスパイ活動が展開されます。

 

主人公の妻である光子は、謎めいた背景を持ち、

彼女を取り巻く秘密が徐々に明らかになっていくにつれ、家庭内の不安が膨れ上がります。

 

光子の夫は、彼女の過去や行動に疑念を抱きながらも、

彼女の魅力と不思議な引力に引き寄せられていきます。

 

冷戦時代特有の緊張感が漂う中、

スパイとしての二重生活を送る光子の姿が物語の鍵となります。

 

家庭内での日常と外部でのスパイ活動が交錯し、

彼女がどのようにそれを乗り越えていくのかが見所です。

 

第2部「スピンモンスター」は、現代を舞台に、

SNSやメディアが絡むサスペンスが展開します。

 

現代の情報社会に生きる人々が、

どう現実と向き合い、どんな選択をするのかが描かれます。

 

特に、情報の拡散と、それに伴う影響が

どのように人々の心理に作用するかが焦点となります。

 

これら2つの物語は、時代も背景も異なるように見えますが、

物語が進むにつれ、共通のテーマが浮かび上がってきます。

 

昭和と現代、それぞれの時代において

家族や人間関係がどのように描かれるかが本作の見どころです。

 

『シーソーモンスター』の感想

二つの時代にまたがる人間ドラマ

昭和と現代という異なる時代背景を舞台に、

それぞれ異なる視点から描かれる物語が絡み合う面白みのある作品です。

 

第1部の「シーソーモンスター」では、

冷戦下のスリルとともに、家族内の微妙な感情の変化が丁寧に描かれています。

 

特に、スパイとしての妻・光子が、家庭と外の世界の二重生活を送る姿は、

当時の時代背景を色濃く反映しており、読者に独特の緊張感を与えます。

 

また、家族に対する隠し事や秘密が

どのようにして家族関係を揺るがしていくのか、

その過程が非常に巧妙に描かれています。

 

第2部「スピンモンスター」では、

現代のSNSやメディアが物語の中心となり、

情報過多の時代における人々の行動や心理がリアルに描写されています。

 

現代の私たちが直面している問題を風刺的に描きつつ、

それが人間関係にどのように影響を与えるかを深く掘り下げています。

 

SNSやメディアの力に翻弄される人々の姿は、

現代社会に対する警鐘でもあり、読者に多くの示唆を与えます。

 

また伊坂幸太郎さん特有の軽妙なユーモアが所々に散りばめられており、

重厚なテーマでありながらも、読者はテンポよく読み進めることができます。

 

本作全体を通じて、伊坂作品らしい伏線が随所に張り巡らされており、

読後に再度読み返したくなるような構成となっています。

 

2つの時代が交錯することで、読者は異なる時代に生きる人々の姿を比較しながら、

共通のテーマについて深く考えることができます。

 

特に、家族や人間関係という普遍的なテーマが

両方の物語を通して描かれており、読者に共感を呼ぶ作品となっています。

 

最後に

ここまで本書について紹介してきました。

 

伊坂作品の醍醐味であるユーモアさと伏線回収が満載ながらも

家族愛や人間関係についてしっかりと描かれた良作でした!

 

本書が気になる方は

是非本書を手に取ってみてください!

 

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