こんにちは!しょーてぃーです!
今回は、楠木 建さんの
『すべては「好き嫌い」から始まる 仕事を自由にする思考法』について紹介をしていきます!
『すべては「好き嫌い」から始まる 仕事を自由にする思考法』について
本書の概要
本書はひとことで言うと
好き嫌いで物事を決めることの重要性を説いた1冊です。
本書をオススメしたい人
・好き嫌いの重要性を知りたい人
・好きなことを仕事にしたい人
・キャリアや働き方に悩んでいる人
本書の著者は、競争戦略という分野の専門家であり
どの業界でも、競争に勝つためには
「みんながいいと思っていることをやるだけでは不十分で
競合他社との決定的な違いを作ることが重要」と述べています。
事実、服や食材、飲み物、飲食店、漫画、人材、音楽など
数々の商品から何かを選ぶときに、ただ安いやただ良いだけでなく
他との決定的な違いがあるからこそ、それらを選んでいます。
そして著者は、このような決定的な違いを生み出すには
自分の好き嫌いを前面に出し、突き進めることが重要だと述べています。
私たちは、話すこと、ゲーム、食事、推し活など
自分が好きでやっていることがある一方で
受験勉強、仕事、家事などは、好きではないがやっていることもあります。
本書では、そんな著者による
仕事においても、「良し悪し」ではなく「好き嫌い」を基準に考えることで
個人の自由と組織の強さを引き出す方法が述べられた1冊です。
『すべては「好き嫌い」から始まる 仕事を自由にする思考法』のまとめ
プロになるなら仕事が好きである必要がある
好きなことは、長時間継続してもやり続けられるので
結果的に、他の人にはできないような能力を身につけることができます。
ゲームが好きな人は、他人から褒められなくても、結果が出なくても
毎日楽しみながら自発的にゲームをするのは、シンプルに好きだからです。
そうした日々を数年間続けているうちに
いつの間にか他の人ができないような技ができるようになります。
しかしゲームが好きではない人にとっては
毎日ゲームをするのは苦痛ですし、努力が必要になります。
それでも結果が出たり、周りが褒めてくれれば努力も続けられますが
結果が出なくなったり、褒められなくなると好きではないので辞めてしまいます。
さらに数年間も継続して努力することができないので
他の人と違うような能力を手にすることはできません。
そのため著者は「努力しないと」と思った時点で、そもそも向いていませんし、
他との違いを作るほど極めることができないと述べています。
仕事において、食べていくことが目的なら
別に仕事に好き嫌いを持ち込まずに、淡々と仕事をこなせばいいです。
ですが他の人ができることをいくらできても
替えがきく人材のため、大したお金を稼ぐことはできません。
一方で、他の人ができないことを1つでもできると
替えがきかない人材になるので、ものすごい価値が生まれます。
そのためには、シンプルに自分の好きなことを突き詰める必要があります。
需要よりも自分の好きを優先する
まず、好きなことを仕事にできる人は一握りですし
好きなことは趣味でやれよと思う人はたくさんいます。
ただ、大前提として仕事というのは
自分以外の誰かのために時間を使う活動のことであり
自分のために時間を使う活動が趣味です。
例えるなら、釣りは趣味で漁師は仕事になります。
基準は「お金が入ってくるかどうか」であり
お金が入れば仕事、入らなければ趣味となります。
そのため多くの人は、自分の好き嫌いよりも
お客さんが求めていることを確認し、やることを変えていきます。
好きでもないのに、流行っているからタピオカ屋をしたり
儲かるからキッチンカーをしたり
再生回数が取れるからYouTubeで大食い企画をするようなものです。
このように大衆やお客さんに合わせていくと
短期的に成果が出たとしても長続きしません。
なぜなら、他との違いを作ることもできませんし
毎日続きるのが苦痛であり、うまくいかない日があるとやめてしまうからです。
そのため著者は、まず最初に自分が好きなことをして
その後に、お客さんや大衆が良いと思うことを追求するのが大事と述べています。
ここでのポイントは順番であり
自分の好きなことの次に需要があることを追求します。
そして、仕事の醍醐味はこの2つをうまく擦り合わせることです。
アーティストでいえば、まずは自分が好きな曲を作り
その後にお客さんが良いと思う曲を追求していくイメージです。
好き嫌いを分解して言語化する
これまでの内容だと「好きなことを仕事にするために諦めるな」というメッセージに見えますが
そういうわけではありません。
好きなことを仕事にしろと言われると
YouTuberを目指したり、バンドを始めたり、
アナウンサーやアスリートを目指そうとしますが、正直無理なものは無理です。
そこで重要なのが、好きなものを目指したときに
それが向いていないと分かれば、自分の好きな要素を導き出して軌道修正することです。
まず誰しもが何を言われるでもなく
気付いたらやっているような好きなことや嫌いなことはあります。
それについて「なんで好きなんだろう?」「なんで嫌いなんだろう?」というように
自問自答をし、自分なりの答えを導き出します。
例えば、給与が高いから好き、1人で黙々とするのが好き、
集団で仕事をするのが嫌い、体を動かすのが好き、移動は嫌いなど
好き嫌いの要素は人それぞれ違います。
例えば、テニスが好きで集団で仕事をするのが嫌いな人の場合
好きな要素が個人で戦って相手に勝つことであれば
営業職や歩合制の仕事が向いている可能性がありますし
嫌いな要素を回避するために
クリエイティブ系やドライバーのような1人でできる仕事が向いている可能性があります。
このような場合、テニスは趣味として続けて
仕事はお客さんからお金をもらえる比較的好きな仕事を選びます。
本書の著者も、書くことと音楽が好きですが
お金にならない音楽は趣味としてやり、書くことを仕事にしています。
ポイントは、自分の好きと嫌いの要素をきちんと言語化することです。
人は言葉でしか考えられないようにできているので
好き嫌いをきちんと言語化しておかなければ
自分の好き嫌いを生活や仕事の選択に活かすことができません。
そして言語化することは仕事だけでなく
すべてのことにおいて自分の満足できる選択をしやすくなります。
想像ではなく、経験から好き嫌いを判断する
何事においても、やってみないと好き嫌いは分かりませんし
想像と現実がまるで違うことは多いです。
例えば、YouTuberに憧れる人は多いですが
実際にやってみると、想像以上に企画や編集が大変ですし
伸びると思っていた動画が伸びないことも多いです。
実際に本書では「10時間の想像よりも1分の実体験が大事」と書かれています。
そのため著者は未知のことについては
あれこれ考えず「とりあえずやってみるか」という姿勢で生活しています。
考えて行動することも大事ですが、
それはあくまでも経験した後の想像に限ります。
これも順番の問題ですが、先に経験しておかないといい想像はできません。
「たぶん失敗するだろう」と思って挑戦する
最初から成功することを期待すると
プレッシャーがかかりますし、小さな失敗で挫折しやすくなります。
実際に最初からうまくいくことを想定していた人は
一度の失敗で心が折れたり、失敗が怖くなって行動できなくなります。
ですがビジネスの世界では、勝ちより負けの方がずっと多くなります。
更にやってみないとどうなるか分かりませんし、学びも得られないので
「たぶん最初は失敗するだろうな」くらいの軽い感覚で挑戦するのが大切です。
これくらいの心持ちですと、上手くいかなくてもそこまで凹みませんし
意外に上手くいくとすごく嬉しくなったりします。
1度や2度の失敗で挫折しないためにも
このような考えで挑戦し続けることが重要です。
結果よりも毎日やっていることがご褒美になる
好きなことをやっていることで得られるメリットは大きく2つあります。
まず1つ目は、結果はどうであれ、毎日やっていること自体がご褒美になることです。
好きなことは、結果がどうであっても
ただやっているだけで時間を忘れて夢中になれます。
なので、その作業自体が、自分にとってのご褒美になります。
本書の著者の場合、文章を書くこと自体が好きなので
仮に作った本が売れなくても「別にいいや」と思っています。
もちろん結果が出た方が楽しいですが
好きなことは仮に結果が出なくても、その過程を楽しむことができます。
一方、結果が出ないと続けたくないのであれば
その物事はそれほど好きではない可能性があります。
結果を自分でコントロールすることができないからこそ
過程を楽しめた方が、自然と人生も楽しくなります。
相手の好きも尊重できる
好きなことで得られるメリットの2つ目は、相手の好きも尊重できるようになることです。
当たり前の話ですが、自分が好きなことをやっていれば
相手の好きなことも尊重できるようになりますが
自分が嫌なことをやらされていると、相手にも嫌なことを強要したくなります。
例えば、友達と2人で外食したときに
自分は好きなチャーハンを食べていれば、相手が好きなオムライスを食べていても尊重できますが
自分が嫌いなレバニラ炒めを強制的に食べさせられていれば
相手がオムライスを食べていると、
自分が我慢しているので腹が立ちますし「アイツだけずるい」と感じます。
仕事も同じで、自分が好きな仕事をしていると、他人が好きなことも許容できますが
自分が嫌いな仕事をさせられていると、他人にも嫌なことを強要しようとしてしまいます。
誰に嫌われるかをはっきりさせる
自分の好きなものを追求していくと、だんだんと個性や色が出てくるので
それが嫌いな人からは、より一層嫌われます。
例えば、特定の野球チームやサッカークラブを根強く応援するほど
ライバルチームや他のクラブのファンから嫌われます。
誰かから深く好かれるということは
同時に、別の誰かからは深く嫌われると等しいことです。
なので本書では、自分の好きを追求して表現するときは
むしろ誰に嫌われるのかをはっきりさせた方がいいと書かれています。
つまり「分かってくれる人にだけ分かってもらえればいい」くらいに
割り切っている感じでいいということです。
最後に
ここまで本書について紹介してきました。
仕事においても好き嫌いが重要である理由と
好きであることの重要性が解説された1冊でした!
本書が気になる方は
是非本書を手に取ってみてください!
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