こんにちは!しょーてぃーです!
今回は、梶山三郎さんの
『トヨトミの世襲』について紹介をしていきます!
『トヨトミの世襲』について
本書の概要
本書はひとことで言うと
某大手自動車企業をモチーフにした
限りなく真実に近い物語を描いたシリーズ最終作です。
本書をオススメしたい人
・トヨトミシリーズを読んだ人
・暴露系の物語が好きな人
・ノンフィクションに近い作品が好きな人
本作は、気鋭の経済記者である梶山三郎氏が「覆面作家」となって
世界一の自動車メーカーである「トヨトミ」の禁断の真実を描いた物語です。
第1作である『トヨトミの野望』では、次期社長の権力闘争の物語であり
第2作である『トヨトミの逆襲』では、
EV市場へ乗り込んでくるIT企業への抵抗が描かれていました。
それに続く最終作である本作は、後継者問題がテーマとなっています。
本作を含めシリーズを通じて、「99%が真実」という噂で
書店から本が消えたほどの話題作となっています。
あまりに詳しすぎる内部情報や関係者しか知らない極秘情報を小説に偽装した
ノンフィクションではないかと囁かれているほどのリアリティある作品です。
『トヨトミの世襲』のあらすじ
あらすじの概要
衝撃の巨大自動車企業小説、ついに完結!
「99%が真実」という噂で書店から本が消えた!?
気鋭の経済記者が「覆面作家」となって、初めて書くことができた「世界一の自動車メーカー」禁断の真実。あまりに詳しすぎる内部情報や関係者しか知らない極秘ネタを小説に偽装したノンフィクションではないか……そう噂され、発売と同時にベストセラーとなった超問題作『トヨトミの野望』と続編『トヨトミの逆襲』。その「完結作」がついに発売!
世界中を襲った未曾有のパンデミックのなか、巨大自動車会社トヨトミも待ったなしのEV(電気自動車)シフト転換を迫られていた。しかし、販売ディーラーの相次ぐ「不正事件」や持ち株比率たった2%の創業家の「世襲問題」など暗雲が垂れ込める。カギを握るのは“トヨトミの母”と呼ばれる元女優の謎の老女。彼女がひた隠す「豊臣家の秘密」とは──。
「本書の内容のどこまでが事実でどこまでがフィクションなのか。これについて、巨大自動車企業に極めて近い経営者は99%が事実と私に言い切った」(夏野剛氏、『トヨトミの野望』文庫版解説より)綿密な取材をもとに描き、経済界を震撼させてきたトヨトミシリーズ。
その“衝撃のラスト”を見逃すな!
トヨトミの世襲 より
『トヨトミの世襲』の感想
シリーズ最終作に相応しい物語
本作を含め、シリーズ全体を通じて
緻密にコツコツと取材してきたネタを集めて
小説にしていく過程で磨き上げてきたからこその
自然と情景が思い浮かんでくるほどの生々しさやリアルさだなと思いました。
表向きは超大手企業で優秀な社員がたくさんいるイメージですが
実態は社長の好みの人事で側近が固められていることや
そんなトップに呆れて優秀な社員がライバル企業へ行き
その社員に追い込まれていうというものでした。
そして、超大手企業の社長だからこそ
プライベートや自分の願望を捨ててまででも手に入れた地位を
何とか守り通したいという強い執着が描かれていました。
また本作では、トヨタ自動車をモチーフにしたトヨトミ以外
ニデック(旧日本電産)をモチーフにした織田電子の後継者問題も描かれています。
こちらはトヨトミとは違い、一代で優良企業へ成り上がった会社であり
一代で成り上がった経営者により執念や後継者の苦悩も描かれています。
いずれにしても、変革を求められる組織の中はゴタゴタであり
想像以上に生々しい背景もあるんだなと感じました。
また、一見雲の上のような存在である企業も勢いのある企業も関わらず
いずれも組織は人の集約でできていることは同じであり
どこも「そんなことでそこまでする!?」というような出来事は多いんだなと感じました。
最後に
ここまで本書について紹介してきました。
シリーズ最終作である本作も、非常に読み応えがある作品でした!
本書が気になる方は
是非本書を手に取ってみてください!
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