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『午後のチャイムが鳴るまでは』のあらすじと感想について

小説

こんにちは!しょーてぃーです!

今回は、阿津川辰海さんの

『午後のチャイムが鳴るまでは』について紹介をしていきます!

 

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『午後のチャイムが鳴るまでは』について 

本書の概要

本書はひとことで言うと

青春日常系ミステリーの短編集です。

 

本書をオススメしたい人

・学園モノが好きな人

・日常系が好きな人

・ミステリーが好きな人

 

本作は、1つの高校を舞台にした青春日常系のミステリー短編集です。

 

5編の物語は、いずれも昼休みという限られた時間での謎解きが描かれていきます。

 

校外に出てはいけないという校則があるなか

昼休み中にラーメンを食べに行こうとする2人の男子高校生や

文化祭を前に、作品を完成するために学校内で合宿をする文芸部や

好きな子への告白を消しゴムポーカーで勝負する男子高校生や

学校の七不思議として語られている事件について解明する物語まであります。

 

本作の魅力としては、いずれの物語も

ミステリーとしてはクオリティが高いだけでなく

5編の物語がそれぞれ少しずつ交わっているので

読者の満足度が高くなる構成であることです。

 

あわせて高校生独特の素直さから

思わず懐かしさを感じてしまうのも本作の魅力です。

 

『午後のチャイムが鳴るまでは』のあらすじ

あらすじの概要

こいつら、最高すぎる……! 昼休みの“完全犯罪”にご用心!?
本格ミステリ大賞受賞作家の最高到達点!

九十九ヶ丘高校のある日の昼休み、2年の男子ふたりが体育館裏のフェンスに空いた穴から密かに学校を脱け出した。タイムリミットは65分、奴らのミッションは達成なるか(第1話「RUN! ラーメン RUN!」)。文化祭で販売する部誌の校了に追いつめられた文芸部員たち。肝心の表紙イラストレーターが行方不明になり、昼休みの校内を大捜索するが――(第2話「いつになったら入稿完了?」)。

他人から見れば馬鹿らしいことに青春を捧げる高校生たちの群像劇と、超絶技巧のトリックが見事に融合。稀代の若き俊英が“学校の昼休み”という小宇宙を圧倒的な熱量で描いた、愛すべき傑作学園ミステリ!

午後のチャイムが鳴るまでは より

 

第一話 RUN! ラーメン RUN!

九十九ヶ丘高校二年生のユーキとアキラは、

チェーンのラーメン店「麺喰道楽」のサービス券を見つけます。

 

しかし、サービス券の有効期限は明日までであり

2人は放課後や夜にそれぞれ用事があります。

 

そこで校則で禁止されている昼休みに体育館裏のフェンスから抜け出して、

ラーメンをバレずに食べるという完全犯罪を成し遂げようとしますが・・・

 

 第二話 いつになったら入稿完了?

文芸部が文化祭に部誌「九十九文学」の特別号を刊行するため、

徹夜合宿を行うことになりました。

 

合宿の徹夜明け、締め切りが迫る時間になっても

イラストレーターの「アマリリス」が来ないので

様子を見るため、昼休みに「ジェイソン」と「川原さとし」が

アマリリスの家を訪ねることになりました。

 

2人が体育館裏の通路を訪れると、ジェイソンがアマリリスを見かけますが

その人影は突然、L字型の角を折れて、足早に歩いて行きました。

 

しかしジェイソンが曲がり角に辿り着いたときには

向こう側にはその姿はありませんでした。

 

第三話 賭博師は恋に舞う

2-Aで男子の間で行われている消しゴムポーカー。

 

その第2回消しゴムポーカー大会が

9月の第2週の木曜日に開催されることになりました。

 

ある生徒がクラスのマドンナ的存在茉莉に告白すると言いだしたことから、

大会で優勝した者が、茉莉に告白する『権利』を得ることになりました。

 

芝は青木と組んで、なんとしても優勝するよう戦略を企みますが・・・

 

 第四話 占いの館へおいで

斎藤茉莉は昼休みに友達のアリサとエミと3人で昼食をとっていました。

 

いつもは和やかな雰囲気ですが、今日は違っていて

アリサのちょっかいが、エミの気に障りました。

 

するとエミが適当な文章から色々推論を広げて

アリサをビックリさせると言いだしました。

 

茉莉が昨日「占い研究会」の部室の前で聞いた

『星占いでも仕方がない。木曜日ならなおさらだ。』という言葉を

3人で推論することになりましたが・・・・

 

第五話 過去からの挑戦

九十九ヶ丘高校の体育教師で生徒指導担当の森山進は

十七年前の九月九日に、不可解な状況で

天文台から姿を消した浅川千景のことを思い出していた。

 

当時恋心を浅川に抱いてお、何度も思い出していましたが

これまでの物話が謎解きの鍵となっています。

 

『午後のチャイムが鳴るまでは』の感想

1つの学校が舞台となる青春日常系ミステリー。

本作は、1つの学校が舞台となった青春日常系ミステリー連作集です。

 

そのため、ミステリーのトリックが純粋に楽しめるだけでなく

高校生の日常を切り取った真っ直ぐな瞬間も同時に楽しめます。

 

よくあるミステリー特有の悍ましい事件や

登場人物同士の人間関係の生々しさはなどはなく

純粋な高校生たちの日常を切り取った愉快なミステリーが楽しめます。

 

なので、基本的には愉快な話やシーンが多く

そこにミステリーが相まっているという感じでした!

 

なので、ミステリー初心者の方や

気軽な気分で読書を楽しみたい人には最適な物語です。

 

ただ、5編の物語が最終的に伏線回収されるあたりは

一読者として「お見事!」と無意識に思ってしまうほど綺麗でした!

 

このようにミステリーを気軽に楽しみたい人から

高校時代のなんだかんだ楽しい空気感を感じたい人や

日常系が好きな人にはオススメの作品です!

 

最後に

ここまで本書について紹介してきました。

 

各物語が高校生の日常を感じられるだけでなく

ミステリー要素も楽しめる良作でした!

 

本書が気になる方は

是非本書を手に取ってみてください!

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