こんにちは!しょーてぃーです!
今回は 熊谷 徹さんの
『ドイツ人はなぜ、年290万円でも生活が「豊か」なのか』について
紹介をしていきます!
『ドイツ人はなぜ、年290万円でも生活が「豊か」なのか』について
本書の概要
本書はひとことで言うと
「ドイツ人のように、ゆとりある暮らしを送る方法」
について教えてくれる1冊です。
本書をオススメしたい人
・ゆとりのある暮らしをしたい人
・ドイツ人の暮らしを知りたい人
・ゆとりがない人
多くの日本人は、人の目を気にしたり
時間に追われたりしながら
毎日を慌ただしく生きています。
朝早くから満員電車に揺られて出勤し
締め切りに追われながら仕事をして
夜はサビ残で帰れない人も多いでしょう。
一方でドイツは日本と比べて
仕事や時間に追われていたり、
人の目を気にしながら生きている人の割合がごく僅かです。
さらにドイツのサラリーマンは
年30日ある有給休暇を100%消化しており
海外旅行に行くために2~3週間まとめて
休みを取ることは常識となっています。
調査によるとドイツ人1人あたりのGDPや労働生産性は
日本人よりも高いことが分かっています。
つまりドイツ人は日本人よりも
しっかりと休んでいるのにも関わらず経済は全く停滞しません。
本書では、このようなドイツ人の
働き方や休み方・習慣・考え方が明らかになっています。
『ドイツ人はなぜ、年290万円でも生活が「豊か」なのか』のまとめ
ドイツ人は質素な暮らしをしている
ドイツ人は日本人と比べて、倹約家が多く
質素な生活をしている人が多いです。
食事も夕飯は火を使った料理はほとんどせず
パンがメインの「アーベントブロート」という質素な食事で済ませます。
しかもドイツではパンが非常に安く
安売りのスーパーに行けば、20枚80円くらいで買えます。
日本のように夕食代で1500円とかになりません。
そもそもドイツ人は外食に行くことがほとんどなく
1円でも安く手に入れることに大きな満足感を得ています。
よく言えば倹約家、悪く言えばケチというのがドイツ人の国民性です。
また趣味も、サイクリングをしたり
森で散歩をしたり、公園で本を読んだり
日光浴をする人が多いので、お金がかからないです。
このようにドイツ人は、食事代で無駄にお金も使わないですし
お金を使わずに、質素に娯楽を楽しみます。
つまりドイツ人は日本人とちがって
身を粉にして働く必要がありません。
ドイツ人は年290万円で生活している
ドイツ人が自由に使える手取りのお金は
1人当たりおよそ年290万円です。
つまり、月に使える自由なお金は約25万円です。
日本人の平均手取り金額が年320万円ほどなので
日本よりも手取りの金額は若干少ないです。
ドイツは健康保険や失業保険、介護保険など
様々な社会福祉制度が充実している分
社会保険料が高くなって、手取り額が少ないです。
しかもドイツでは、日本の消費税にあたる
付加価値税が19%と非常に高いです。
このように大半のドイツ人が質素な理由の1つは
自由に使えるお金が少なく、税金が高いからです。
ですがドイツ人は低賃金にも関わらず
日本よりもはるかにゆとりがあり
満足度の高い生活を送っていることが数々の調査で分かっています。
さらにワークライフバランスがとれていて
時間にゆとりがあると考えているドイツ人は90.7%もいます。
つまり、贅沢な暮らしはできないけど
家族やパートナーとの時間を大切にしたり
自分の自由になる時間を持った
ゆとりのある生活をドイツ人は送っています。
サービス砂漠のドイツ、おもてなし大国の日本
日本は世界一のおもてなし大国です。
接客はめちゃくちゃ丁寧ですし
飲食店の注文もタイミングよく来てくれますし
お冷を入れるタイミングも適切で
痒い所に手が届くレベルのおもてなしをしてくれます。
一方でドイツは、店やレストランの店員の態度が悪すぎることで有名です。
手を挙げて店員の注意を惹かないと
いつまでも注文をとってくれないですし
客が自分でメニューをとりに行くこともあります。
支払いの際も、日本では1万円を出しても店員さんに文句は言われませんが
ドイツで100ユーロの紙幣を出すと
「こんな高額紙幣で払うなんて」と怒られることもあります。
またドイツでは、閉店法という法律の影響で
平日の夜8:00以降と日祝はお店が全て閉まっています。
そのため、24時間365日で営業している
コンビニやスーパーなどはありません。
日本という超便利な国ではあり得ないことですが
サービス砂漠のドイツではそれが普通です。
便利さは忙しさの裏返し
前述の通り、日本は超便利です。
しかし、超便利なのになぜか生きづらいです。
日本が生きづらいと感じる理由の1つに
お客さんに便利なサービスを提供するために
店員さんはとんでもない業務をこなさないといけないことです。
他人に対してきめ細かいサービスをするには
他人の気持ちに配慮する必要があります。
レストランで、水がなくなっていないか
常に周りを見ないといけませんし
注文をとりたい人がいないか
お客さんの顔色を伺いながら仕事をします。
ですがお客さんに良いサービスを提供するには、自分を犠牲にして働くので
長時間労働における過労死やブラック企業や
精神的に追い詰められた自死など大きな社会問題となります。
一方でドイツは個人主義のため
忖度したり空気を読むことがとても苦手です。
ドイツ人の店員はお客さんにペコペコせず常に堂々としていますし
言われたこと以外の仕事はしませんし、先回りして相手の気持ちも考えません。
大半のドイツ人は、仕事はあくまでも生活の糧の手段に過ぎず
仕事のために生活を犠牲にしないという意識を持っています。
ドイツ人にとっては働き過ぎによって
精神や身体の健康を壊すことは本末転倒であり得ないことなのです。
ドイツ人は他人に期待しない
個人主義が強いドイツにおいては
店員さんの態度もサービスの質も悪いです。
ではなぜドイツ人はこれらについて怒らないのか?
それは、ドイツ人は他人に期待しないという意識が強いからです。
人の不満というものは、相手に期待するから生まれます。
なのでドイツ人は、店員さんにコースターを
手裏剣のように投げられても怒りませんし、舌打ちをされても怒りません。
せいぜい「まあこんなもんか」と思うだけです。
そしてドイツ人は自分でできることは
他人の手を借りずに自分でやるという原則を持っています。
日本のように修理や組み立てなどを
他人に頼むことはほとんどありません。
このようにサービス砂漠のドイツにおいて
大きな摩擦を起こさずに回っている理由は
サービスに対する期待値の低さと
自分でできることは自分でやるという原則のおかげです。
お金の奴隷にならない働き方
ドイツ人と日本人は生活や文化、考え方に大きな違いがあります。
日本人は月給20万円より30万円もらえる方が嬉しいと感じるように
ドイツ人も給料が高い方が嬉しいです。
ですが日本人と比べて、ドイツ人はお金や消費に振り回されずに
それ以外の価値を重視している人が多いです。
ドイツ人は静かな環境や自然を大切にする人がとても多いです。
実際に日本からドイツに来た人で
「静か過ぎて大丈夫か?」と思う人も多いそうです。
ドイツ人は「仕事の疲れを癒すために静かな環境は不可欠」と考えている人が多いです。
そのため休日にわざわざ都会で
ショッピングを楽しむというよりは
森や公園で読書をしながら、ゆっくり過ごす人が多いです。
ドイツでは、月給が増えなくても
家族と過ごす時間が増えれば良いと考えている人が非常に多く
自分の暮らしや健康を犠牲にするなら
お金稼ぎにブレーキをかけます。
つまりドイツ人は、お金の奴隷にならない働き方をいています。
お金をかけずに生活を楽しむ
日本には消費を娯楽にしている人が少なくないです。
休みの日にはほぼ全てのお店が空いているので
繁華街に出かけてショッピングをしたり
スタバで新作のフラペチーノが出たら行列に並んで買ったりもします。
最新のApple製品が出れば、夜通し並んで買ったり
漫画は全巻揃えて、ぶっ通しで読み込みます。
日本人が買い物を娯楽としている人が多い理由を
本書の著者は、自由時間が少ないことを挙げています。
自由時間が少ないため、消費を娯楽と考えており
仕事が忙しくても、買い物なら休みの日などの
比較的短い時間で済ませることができます。
一方でドイツ人は、基本的にいつでも休みを取れて
毎年2〜3週間のまとまった休みを取れるので心のゆとりが生まれます。
そのためドイツ人は日本人のように
仕事のストレスを買い物で発散する必要がありません。
しかも2〜3週間の旅行で結構お金を使うので
普段から無駄な出費を抑える人が多く
娯楽でもお金をかけずに楽しむようになります。
ちなみにドイツ人の旅行は
仕事の疲れは静かな環境が不可欠という考えから
日本人のように観光名所を回って楽しむというより
ゆっくりと何もせずバカンスを楽しむ人が多いです。
ドイツ人はどれだけ収入が低くても
少ないお金で十分楽しめるからこそ生活満足度が高いです。
最後に
ここまで本書について紹介してきました。
本書で記載されているドイツ人の考え方を
全てそのまま取り入れることは難しいと思います。
ですが、自分なりに取り入れられるところを取り入れれば
少しでも生きやすくなると感じました!
本書が気になる方は
是非手に取ってみてください!
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