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『川のほとりに立つ者は』のあらすじと感想

小説

こんにちは!しょーてぃーです!

今回は、寺地はるなさんの

「川のほとりに立つ者は」について紹介をしていきます!

 

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「川のほとりに立つ者は」について 

本書の概要

本書はひとことで言うと

自分にとっての普通について考えさせられる物語です。

 

本書をオススメしたい人

・「普通」について考えたい人

・人との関わり方について考えたい人

・本屋大賞ノミネート作品が気になる人

 

2023年本屋大賞にノミネートされた本作は

29歳の雇われ店長である原田清瀬が

職場では「仕事の出来ない困ったアルバイト」に振り回され、

私生活では恋人の「隠し事」に頭を悩ませる物語です。

 

真面目な清瀬を通して見ていた世界が、

恋人の隠していたノートをきっかけに一変していく物語で

「正しさ」とは何なのか。

自分が見えていなかったものとは何かを

考えさせられる作品となっています。

 

「川のほとりに立つ者は」 のあらすじ

あらすじの概要

カフェの若き店長・原田清瀬は、ある日、恋人の松木が怪我をして意識が戻らないと病院から連絡を受ける。

松木の部屋を訪れた清瀬は、彼が隠していたノートを見つけたことで、恋人が自分に隠していた秘密を少しずつ知ることに――。

「当たり前」に埋もれた声を丁寧に紡ぎ、他者と交わる痛みとその先の希望を描いた物語。

双葉社より

 

主人公はカフェの店長を務める原田清瀬です。

彼女は恋人の松木圭太と2月にケンカをした後

すれ違いの状態が続いています。

 

ケンカの原因は清瀬が自分以外の女性宛に

圭太が手紙を書いていた事実を見つけてしまい、

それに対して何も答えなかったからです。

 

また、新型コロナウィルスが広まり始めた時期と重なり、

ケンカ別れしたまま、会う機会もないまま夏になりました。

 

そんななか、カフェの運営も難しくなり

バイトは失敗ばかりしてクレームが多く

ストレスのたまる毎日を送るようになりました。

 

ところある日、圭太が大けがをして

意識不明の重体だという連絡が入ります。

 

慌てて病院へ駆けつけると、圭太は

小学校時代からの友人と一緒に

歩道橋から転落したといわれます。

 

しかもふたりはケンカをしていたようだという

目撃証言もあり、一緒に落ちた友人の樹も意識不明です。

 

樹人の恋人は、一方的に圭太のせいだといって

清瀬に詰め寄ってきます。

 

しばらく圭太と連絡をとっていなかったこともあり、

何が起きたかわからない清瀬は

とりあえず久しぶりに圭太の部屋に行きました。

 

そこで彼女は、3冊のノートを見つけます。

 

そこにあったのは、まるで子どもが書いたような下手な文字と

無数の手紙の下書き、そして圭太の字で綴られたあることの記録でした。

 

それを見て初めて清瀬は、

圭太の隠し事の本当の理由を知ります。

 

圭太と樹の転落事故の背景には何があったのでしょうか。

そして清瀬が知った真実とは何だったのでしょうか。

 

主な登場人物

原田清瀬

カフェの店長として働く女性で

部下の扱いと恋人との接し方に困っています。

 

松木圭太

清瀬の恋人だが、長期間会っておらず

ある日の怪我を境に意識不明となり入院することになります。

 

松木の幼馴染で

松木が怪我をした際に一緒に倒れていました。

 

まお

樹の交際相手で、訳あって樹の家に住んでいます。

 

品川さん

清瀬の働くカフェのアルバイトです。

融通が効かず、トラブルをよく起こし、清瀬を困らせます。

 

「川のほとりに立つ者は」の感想

「普通」や「正しさ」について考えさせられる

本作は、「普通」や「正しさ」とは何か?について

読者に問いかけていると感じました。

 

自分の「普通」や「正しさ」を基準にして

「その基準を人にも当てはめようとしていないか?」と

読者に問いかけてくるように感じました。

 

清瀬のカフェの失敗の多い品川さんに対して

「使えない」と松木に愚痴ったときに

「清瀬の教え方に問題はないのか」と尋ねる場面があります。

 

「清瀬にとってはあたりまえにわかることでも、その人には難しいんかもしれん。
そういうふうに考えてみたことある?」

 

自分から見えている面だけがすべてではなく

自分にとっての常識や普通が

相手にとってもそうとは限らないということを考えさせられる作品でした。

 

ただ、一見厳しそうに見えるテーマですが

優しい物語と読みやすい文体によって緩和されております。

 

白か黒をハッキリしたものばかりではなく

実際はグレーのようなものが多い世の中で

どんなことも一括りにできるわけではないなと

個人的に考えさせられました。

 

本作では、人間のいい部分、悪い部分、強い部分、弱い部分を

それぞれの登場人物から垣間見えることから

共感できるところや気付かされるところが多く

読者の感情を揺さぶられると感じました!

 

最後に

ここまで本書について紹介してきました。

 

読みやすく優しい物語な上に

非常に考えさせられる良作でした!

 

本書が気になる方は

是非手に取ってみてください!

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