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『とんこつQ&A』あらすじと感想について

小説

こんにちは!しょーてぃーです!

今回は、今村夏子さんの

『とんこつQ&A』について

紹介をしていきます!

 

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『とんこつQ&A』について 

本書の概要

本書は、ひとことで言うと

不気味で面白い作品が

収録された短編集です。

 

本書をオススメしたい人

・不気味な作品が好きな人

・不気味で面白い作品が好きな人

・短編集が好きな人

 

むらさきのスカートの女  で

芥川賞を受賞された

今村夏子さんによる

不気味で面白い短編集です。

 

「とんこつQ&A」「嘘の道」

「良夫婦」「冷たい大根の煮物」の

4篇が収録されていますが

どれも結末に少しゾッとする物語です。

 

『とんこつQ&A』のあらすじ

あらすじの概要

真っ直ぐだから怖い、純粋だから切ない。あの人のこと、笑えますか。

“普通”の可笑しみから、私たちの真の姿と世界の深淵が顔を出す。

大将とぼっちゃんが切り盛りする中華料理店とんこつで働き始めた「わたし」。

「いらっしゃいませ」を言えるようになり、居場所を見つけたはずだった。

あの女が新たに雇われるまでは――(「とんこつQ&A」)

 

姉の同級生には、とんでもない嘘つき少年がいた。父いわく、

そういう奴はそのうち消えていなくなってしまうらしいが……(「嘘の道」)

引用元:とんこつQ&A

 

各話のあらすじ

とんこつQ&A

商店街にある古びた中華料理店の「とんこつ」で

アルバイトをすることになった「わたし」は

書いてある文字は読めても

自分の意思で接客ができません。

 

そこで「いらっゃいませ」

「ありがとうございました」など

仕事をで使うやりとりや言葉を

Q&A方式でメモに残し

「とんこつQ&A」を作るようになりました。

 

そして無事に接客の仕事ができるようになり

大将とその息子のぼっちゃんに

褒められるようになりました。

 

しかしある日、店にもう1人

アルバイトがやってきます。

 

名前は丘崎たま美といい

この人も文字を読まないと

接客ができません。

 

すると丘崎たま美は

大阪出身であることから

大阪弁で話します。

 

しかも大将とぼっちゃんも

大阪出身であり

なおかつ丘崎たま美は

ぼっちゃんの亡き母と

そっくりなことが判明しました。

 

そこでわたしは

大阪弁用の「とんこつQ&A」を作りました。

 

ですが、徐々に仕事と関係ない

家族のような内容も

「とんこつQ&A」に追加してほしいと

要望がありました。

 

そして、大将とぼっちゃんと

丘崎たま美は

大阪弁用「とんこつQ&A」を使い

家族のような会話をするようになります。

 

わたしは自分がとんこつに

もういれないと思い

退職することを考えますが・・・・

 

嘘の道

僕とお姉ちゃんが通っている

小学校の同級生に

与田という生徒がいます。

 

与田はとにかく嘘つきで

目立ちたがりの性格から

同級生からいじめられるようになります。

 

ですがある日、学級目標で

「いじめをなくそう」

「みんな仲良くしよう」という

スローガンができると

みんなが手を返して

与田と仲良くしようとします。

 

特にお姉ちゃんとその友達は

学級目標を遂行すべく

与田と必要以上に接しようとします。

 

与田もその状況に戸惑いながらも

1ヶ月が過ぎると学級目標は

違うものに変わりました。

 

するとまた、与田に対する

いじめは再発されるようになります。

 

ある日僕とお姉ちゃんは

道でおばあさんが

迷子になっているところに遭遇します。

 

そこで、目的地までの近道を

教えてあげますが

後日その道を通ったおばあさんが

転倒してケガをしたことを知ります。

 

そこでお姉ちゃんをはじめ

友達はみんなおばあさんに

ケガをさせるような

危ない道を教えた犯人を

嫌われ者の与田と決めつけます。

 

そして、父が言ったように

「そんな奴はいつか消える」と

言ったように与田は姿を消しますが・・・・

 

良夫婦

近所の小学校に通う生徒で

「タム」という男の子がいます。

 

タムは痩せていて

同級生からちょっかいを

受けているようでした。

 

わたしはちょっかいをかける

同級生たちに注意をし

タムと話すようになりました。

 

タムはお腹が空いているようで

お菓子などの食べ物を渡すと黙って食べます。

 

そんな中、庭に植えてある

さくらんぼの木にできた実を

いつでも食べにきていいとタムに伝えます。

 

わたしはタムが

さくらんぼを食べにきてくれるかを

居留守をしながら待ちます。

 

何度かタムがきたことを

嬉しく思ったある日

いつものようにタムが

さくらんぼの木にのぼり

さくらんぼを食べていると

タムは木から落ちてしまいます。

 

その日もいつも通り

居留守を使って

タムを見ていたわたしは・・・・

 

冷たい大根の煮物

職場の同僚のおばさんが

昼食の休憩時間にいきなり

話しかけてきました。

 

「そのお弁当よさそう」

「安いね」「どこのスーパー?」

「仕事終わったら一緒にいくから」と半ば強引に

家の近くのスーパーに

一緒に行くことになりました。

 

そこのスーパーの安さに

おばさんは驚き

最寄りでもないのに通うと

勝手に宣言しました。

 

わたしはそのおばさんに

声をかけられた直後に

別の同僚から

「あの人にお金を貸すと絶対に返ってこない」

と忠告を受けました。

 

その忠告を聞いて

おばさん相手に警戒しますが

スーパーの帰りに

わたしの家まできて

ご飯を作ってくれます。

 

手料理自体に

あまり縁がなかったわたしは

おばさんが作ってくれる料理を

メモするようになり

おばさんに対して親近感を持ちます。

 

そして、何度かスーパーに通い

ご飯を作ってもらうと・・・・

 

『とんこつQ&A』の感想

何気ない設定なのにゾッとする

収録された4篇は

アルバイト先の話や

学校での話・夫婦や職場での話など

日常生活でもありそうな設定です。

 

「こんな人いるよな」と思いながらも

結末が不気味でゾッとします!

 

途中までは多少の不気味さを

感じながらも読みやすい文章で

スラスラと情景が思い浮かびます。

 

ですが、最後は

「え?そんなこと言う?」

「そういう結末!」といった

鳥肌が立ちそうな展開でした。

 

最後に

ここまで本書について紹介してきました。

 

不気味な話や

読みやすい物語が好きなひとは

本書も好きになると思いました!

 

本書が気になる方は

是非手に取ってみてください!

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