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2022年本屋大賞 ノミネート作品 「赤と青とエスキース」の感想

小説

こんにちは!しょーてぃーです!

今回は青山美智子さんの

「赤と青とエスキース」について紹介します。

本書の印象に残った部分や感想を記載していきます。

 

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『赤と青とエスキース』について

本書の概要

2021年本屋大賞2位

『お探し物は図書室まで』の著者である

青山美智子さんの作品であります。

 

しかも本作が2022年本屋大賞にもノミネートされ、

2年連続のノミネートとなります。

 

本書をおすすめしたい人

・青山美智子さんのファンの方

・本屋大賞にノミネートされた作品が気になる方

・短編集が好きな方

 

2年連続で本屋大賞にノミネートされるほどの作家さんであり

読み終えた後は

「え!?そういうこと!?」

「さすがだな・・・」と思ってしまいます。

 

「短編集でありながら、思わず2度読みしてしまう」作品です。

 

「赤と青とエスキース」について

本書のあらすじ

本書はプロローグを除き

エピローグを含めると全5章の短編集です。

各章のあらすじは以下になります。

 

1章 金魚とカワセミ

メルボルンに留学中の女子大生・レイは、現地に住む日系人・ブーと恋に落ちる。

しかしレイは、留学期間が過ぎれば帰国しなければならない。

彼らは「期間限定の恋人」として付き合い始めるが……。

2章 東京タワーとアーツ・センター

日本の額縁工房に努める30歳の額職人・空知は、

既製品の制作を淡々とこなす毎日に迷いを感じていた。

そんなとき、十数年前にメルボルンで出会った画家、ジャック・ジャクソンが描いた

「エスキース」というタイトルの絵画に出会い……。

3章 トマトジュースとバタフライピー

中年の漫画家タカシマの、かつてのアシスタント・砂川が、

「ウルトラ・マンガ大賞」を受賞した。

雑誌の対談企画の相手として、砂川がタカシマを指名したことにより、

二人は久しぶりに顔を合わせるが……。

4章 赤鬼と青鬼

パニック障害が発症し休暇をとることになった51歳の茜。

そんなとき、元恋人の蒼から連絡がくる。

茜は昔蒼と同棲していたアパートを訪れることになり……。

エピローグ

水彩画の大家となったジャック・ジャクソンの元に、

20代の頃に描き、手放したある絵画が戻ってきて……。

 

「赤と青とエスキース」の感想

エスキースとは

エスキースとは下絵や素描画のことです。

本番とは違う紙や板に自由に描いて、

完成形の構想を練るために描く絵のことです。

 

第1章では、留学生レイが

メルボルンで出会った現地のブーと

期限付きの恋愛をする物語です。

 

期限付きの恋愛ということで、

レイが日本に帰ってしまう前に記念を作ります。

 

それは、ブーの知り合いの画家にレイの自画像を

エスキースとして落とし込んでもらったのです。

 

なぜエスキースの状態なのか?

 

それは

「この恋は完成しない。むしろ未完成のままでいい」という意味で

エスキースの状態でその絵を完成させました。

 

1枚の絵

本作は第1章で描かれたエスキースの絵が

10年後、20年後、30年後を綴る連作短編集です。

 

その絵のモデルとなったレイ、

その絵の額縁を作ることとなった額職人、

実際に絵を描いた画家、ジャック・ジャクソン、

その絵が飾られた喫茶店での大人のやりとりなど・・・・

 

1枚の絵がさまざまな人の人生を繋いでいく物語です。

 

読了後

読了後は、素晴らしい余韻に浸るほどでした。

 

オーストラリアで描かれたエスキース。

章立てや赤と青の対比の仕方。

1歩を踏み出す登場人物達の姿。

そして思わね展開と種明かしに

「やられた!」と思うよりも感動が勝ります。

 

伏線回収も見事で、本当に素敵な作品でした。

 

最後に

ここまで本書について紹介してきました。

 

青山美智子さんがお好きな方はもちろん

まだ青山美智子さんを読んだことのない方や

読書をはじめてみようとする方にも

読みやすいので非常におすすめです!

 

もし本書が気になられた方は、是非手に取ってみてください!

 

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