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『法廷占拠 爆弾2』のあらすじと感想について

小説

こんにちは!しょーてぃーです!

今回は、呉勝浩さんの

『法廷占拠 爆弾2』について紹介をしていきます!

 

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『法廷占拠 爆弾2』について 

本書の概要

本書はひとことで言うと

緊迫の心理戦と人間の葛藤を描いた物語です。

 

本書をオススメしたい人

・緊迫感のあるサスペンスが好きな人

・キャラクターの深い内面描写に興味がある人

・前作『爆弾』を読んだ人

 

本作は、法廷を舞台に繰り広げられる緊迫感あふれるサスペンス小説です。

 

東京地方裁判所104号法廷で爆弾事件の犯人スズキタゴサクの裁判中、

テロリストが乱入し法廷を占拠します。

 

要求は「タゴサクの死刑執行を行い、人質を解放する」というものでした。

 

物語は、法廷に閉じ込められた元警察官や関係者たちの過去と葛藤、

そして、外部の警察特殊チームの捜査が交錯する構成で展開していきます。

 

心理戦が絡み合う中、登場人物たちが抱える内面の闇が次々と浮かび上がり

社会批判や人間の本質を鋭く描く一方で、

サスペンスとしてのスリルも健在しており、読者を最後まで惹きつける作品です。

 

『法廷占拠 爆弾2』のあらすじ

あらすじの概要

法廷に囚われた100人を、ひとり残らず救い出せ!

未曾有の連続爆破事件から一年。

スズキタゴサクの裁判の最中、遺族席から拳銃を持った青年が立ち上がり法廷を制圧した。

「みなさんには、これからしばらくぼくのゲームに付き合ってもらいます」

生配信で全国民が見守るなか、警察は法廷に囚われた100人を救い出せるのか。

籠城犯vs.警察vs.スズキタゴサクが、三つ巴の騙し合い!

法廷占拠 爆弾2  より

 

法廷で繰り広げられる緊迫の籠城事件

物語は、東京地方裁判所の104号法廷で開催されていた

爆弾事件の犯人・スズキタゴサクの裁判中に、

テロリストが乱入し、法廷を占拠するところから始まります。

 

テロリストの指示は「タゴサクの死刑執行。

それを実施するためには人質の解放を行う」というものでした。

 

裁判中の殺人犯罪被告人であるタゴサク自身も

この事件に関与していき、複雑な人間関係が展開されていきます。

 

裁判所の外部では特殊犯チームが動き、

関係者たちの過去や効果的な決断に関わる複雑な物語が展開されます。

 

それぞれのキャラクターがどのように内面の葛藤を乗り越えていくのか、

そしてテロリストの狙いは何なのか、

警察とスズキタゴサクの動きが鍵となっています。

 

主な登場人物

  • 柴咲奏多:法廷占拠の実行犯。父親がタゴサク事件で死亡し、遺族会に加わっていた。
  • 新井啓一:元オレオレ詐欺のかけ子。柴咲とともに犯罪計画を立てる。
  • スズキタゴサク:死者98名、重軽傷者500名超を出した爆弾事件の容疑者。他人から怒りなどの強い感情を向けられることを好む。中年の見た目に反し、思考能力が高く、他人の感情を操ることに長けている。
  • 倖田沙良:前作の爆弾事件の際、捜査していた巡査。今作では証人として公判に出廷し、法廷占拠に巻き込まれる。
  • 伊勢勇気:野方署の刑事。倖田と同じく証人として出廷。
  • 高東柊作:警視庁の刑事。特殊犯捜査第一係の係長で、スズキタゴサクを取り調べた清宮の後任。
  • 猫屋:高東の部下。特殊犯係配属2年目。
  • 類家:前作の爆弾事件でタゴサクを取り調べた清宮の部下であり、実質的な取調べ担当官。爆弾事件の後で実質的な謹慎処分を受けていたが、法廷占拠事件で犯人と交渉する高東の補佐に入る。
  • 猿橋忍:杉並署刑事。前作では倖田沙良と一緒に爆弾捜索に奔走した。
  • 矢吹泰斗:前作の爆弾事件の捜査中に爆破に巻き込まれ、倖田の目の前で片足を失う重傷を負う。
  • 湯村:タゴサク事件の遺族会に属する男性。遺族会で柴咲と出会い、親しくなる。

 

『法廷占拠 爆弾2』の感想

緊張感の中で見える人間の葛藤を描いた作品

本作は前作『爆弾』の続編であり

正義と犯罪の関係性や人間の中心に存在する悪を問い、読者に深い考察を促す物語となっています。

 

また、緊迫感あふれる法廷劇と複雑に絡み合う人間模様が見事に描かれており

前作から引き続き登場するスズキタゴサクは、ただの犯罪者ではなく、

異常なまでのカリスマ性を持つキャラクターとして読者を圧倒します。

 

スズキタゴサクが法廷内でどのように動き、混乱を演招くのか、

その過程に読者は思わず引き込まれていきます。

 

物語の中心は、テロリストと警察、

そして法廷の中で巻き込まれた関係者たちの心理戦が据えられています。

 

特に、テロリストのリーダーである柴咲奏多の動機や過去が明らかになるにつれ、

単なる悪役としてではなく、一人の人間としての深みが加えられています。

 

また、法廷に閉じ込められた登場人物たちが、

それぞれの過去や抱える葛藤と向き合う様子も丁寧に描かれており、

単なるサスペンスにとどまらない人間ドラマが展開されます。

 

一方で、警察側の対応に関してはやや冗長に感じられる部分もあり、

捜査が後手に回る描写が多いですが

この欠点が逆に物語の緊張感を高め、読者を不安にさせる要素となっています。

 

また、スズキタゴサクの言動を通して描かれる

社会批判や人間の持つ闇に対する洞察は、本作の重要なテーマとなっています。

 

サスペンスとしての完成度だけでなく、人間ドラマとしても秀逸であり、

前作を読んだ人はもちろん、初めて読む人にも十分楽しめる内容となっています。

 

最後に

ここまで本書について紹介してきました。

 

濃密なストーリーとキャラクター描写で、読者を魅了する作品でした!

 

本書が気になる方は

是非本書を手に取ってみてください!

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