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『競争の番人』のあらすじと感想について | 新川帆立さん著書

小説

こんにちは!しょーてぃーです!

今回は、新川帆立さんの

『競争の番人』について紹介をしていきます!

 

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『競争の番人』について 

本書の概要

本書は、元彼の遺言状シリーズで

ベストセラーになった新川帆立さんの

デビュー2年目の勝負作になります。

 

公正取引委員会が舞台となった

ミステリー作品で、著者ご本人も

「おもしろくて、ためになる」を体現したような作品

と仰っているくらいの良作です。

引用元:新川帆立さんTwitter 

 

本書をオススメしたい人

・ミステリーが好きな人

・おもしろくて、ためになる作品が気になる人

・ドラマ化された作品が気になる人

 

本書は、公正取引委員会に務める

登場人物が企業の不正を暴く物語です。

 

1つの不正を暴こうとすると

1つまた1つと事件・不正・疑いが

出てきてしまい、大掛かりな事件へと進展していきます。

 

また、本作は2022/07/11より

フジテレビ系列でドラマ化が決まっていることからホテル天沢S

話題作でもあります。

 

ストーリー構成から登場人物の特徴

さらには公正取引委員会の仕事について

面白く感じる作品です。

 

『競争の番人』のあらすじ

あらすじの概要

ウェディング業界を巣食う談合、下請けいじめ、立入検査拒否。

市場の独り占めを取り締まる公正取引委員会を舞台に、凸凹バディが悪を成敗する!

 

公正取引委員会の審査官、白熊楓は、聴取対象者が自殺した責任を問われ、部署異動に。

東大首席・ハーバード大留学帰りのエリート審査官・小勝負勉と

同じチームで働くことになった。二人は反発しあいながらも、

ウェディング業界の価格カルテル調査に乗り出す。

数々の妨害を越えて、市場を支配する巨悪を打ち倒せるか。

ノンストップ・エンターテインメント・ミステリー!

引用元:競争の番人 

 

主な登場人物

白熊楓(しろくま かえで)

公取委の女性審査官で29歳。

 

学生時代は空手をしており

いつも2位という成績でした。

 

警察学校をとある事情から

母親からの強い希望で中退して

一般職採用で公取委に入ります。

 

聴取対象者が自殺した責任を問われて

ダイロクへ異動となります。

 

小勝負勉(こしょうぶ つとむ)

公取委のキャリア審査官です。

 

東大首席のエリートで

政策立案を経済取引局で5年ほど経験した後に

ハーバード大学へ留学を経て

白熊と同じダイロクに異動となります。

 

第六審査
白熊と小勝負が配属される

公正取引委員会審査局の部局です。通称:ダイロク。

 

桃園千代子(ももぞの ちよこ)

審査官で楓の上司。

40代に見えないほどの美貌の持ち主です。

 

風見慎一(かざみ しんいち)

審査官で課長補佐です。

特技は根回しです。

白熊俊郎(しろくま としお)

楓の父で元警察官です。

 

職務中に怪我を負い

現在は警察官を辞めて、警備員をしています。

 

白熊三奈江(しろくま みなえ)

楓の母で専業主婦です。

 

夫の俊郎が怪我をしたことをきっかけに

楓に警察官の道を辞めるよう強引に止めました。

楓に対して過保護な性格です。

 

哲也(てつや)

楓の交際相手で

大学時代の空手部の元先輩でした。

 

楓とは5年の付き合いになり

もうすぐ結婚を控えています。

 

甲賀佐知子(こうが さちこ)

元公取委・委員長。

女性初の委員長で、楓の憧れの存在です。

 

カルテル疑惑のホテル3社

栃木県S市にある

ウエディング費用に関して

カルテル疑惑がある北関東のホテル3社です。

 

天沢雲海(あまさわ うんかい)

ホテル天沢Sオーナーで

自分の思い通りいかないと

納得できない性格です。

 

長澤俊哉(ながさわ としや)

ホテル天沢Sホテル長で

30年以上、ホテル天沢Sで勤めています。

 

碓井健司(うすい けんじ)

ホテル天沢Sのウエディング部門長で

かなり仕事ができます。

 

安藤正夫(あんどう まさお)

Sクラシカルホテル社長で

何者かに刃物で刺されます。

 

政岡(まさおか)

温泉郷Sのオーナーです。

 

石田正樹(いしだ まさき)

フラワーショップ石田の店長です。

 

石田七瀬(いしだ ななせ)

正樹の妻です。

 

青柳(あおやなぎ)

ブーケドゥッフェ店長です。

 

豊島浩平(とよしま こうへい)

談合疑惑の聴取対象者です。

楓からの聴取後に自殺します。

 

豊島美月(とよしま みつき)

浩平の娘で高校生です。

父親を亡くし、独り身になります。

 

『競争の番人』の感想

公取委の業務内容のリアルさ

そもそも公正取引委員会が舞台の

小説は珍しいと感じました!

 

公正取引委員会とは

独占禁止法を運用するために設置された機関のことです。

 

談合やカルテルなどの

一部の企業だけが不当な利益を得るような

取り決めを禁止し

企業間で適切な競争が生まれるように

管理する役割があります。

※参考元:公正取引委員会の紹介

 

また、警察官と同じように

調査や摘発は可能ですが

警察や検察よりも実権がないことから

「如何に弱い立場で戦うか?」が見どころです。

 

だからこそ本書の帯にもあった

「弱くても、戦え」が読み進めるにつれて響いてきます。

 

また、著者の新川保立さんが

弁護士であることから専門知識でも

かなり分かりやすく描かれています。

 

そして、小難しいテーマでありながらも

エンタメ要素の強い物語になっているのは

新川帆立さんの凄さだなと感じました!

 

本作も本格ミステリー

本作も、元彼の遺言状シリーズと同様で

かなり本格的なミステリー作品でした!

 

白熊と小勝負が

カルテル疑惑の調査を行う中で

ホテル社長・安藤の刺傷事件と

石田正樹による天沢雲海の殺人未遂事件が連日発生します。

 

この連日の事件の真相を知った時に

仕掛け方と伏線には驚いてしまいました!

 

白熊楓の苦悩と成長

ホテル三社の

カルテル疑惑の調査以外にも

見どころがたくさんあります!

 

それは、白熊楓の人としての成長です!

 

役所の人間ということで

調査対象者からの風当たりの強さや

かつて談合疑惑の聴取を機に

対象者を自殺させてしまったことが重なり

仕事への活力と自信を失います。

 

さらに、結婚を考える彼氏や

過保護な母親との接し方に振り回されてしまいます。

 

思い通りにいかない白熊に

同情してしまう部分は多々あり

それらを乗り越えていく姿には

思わず応援してしまいます。

 

また、白熊と小勝負のコンビには

読者を惹きつける魅力がたくさんあります。

 

体育系出身の白熊とエリート街道を歩んできた小勝負は

真逆と言ってもいいほど性格や考え方が違います。

 

ですが、物語が進むにつれて

お互いがお互いを理解し

真相を明らかにしていく姿は面白いです!

 

最後に

ここまで本書について紹介してきました。

 

今まで関わりがなかった

公正取引委員会という舞台や

エンタメ要素の強い物語は

新川帆立さんでないと

描けない世界だなと感じました!

 

本書が気になる方は

是非手に取ってみてください!

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