こんにちは!しょーてぃーです!
今回は、鈴木おさむさんの
『もう明日が待っている』について紹介をしていきます!
『もう明日が待っている』について
本書の概要
本書はひとことで言うと
SMAPの結成から解散までの28年間を
鈴木おさむさんの目線で綴られた1冊です。
本書をオススメしたい人
・SMAPが好きな人
・SMAPの裏側を知りたい人
・話題作が気になる人
本作は、放送作家としてSMAPと関わりが多かった鈴木おさむさんによる
SMAPのメンバーそれぞれの心情や、内部葛藤、業界の厳しい現実、
ジャニーズ事務所への関与、解散時の番組の裏側など
これまで語られることのなかった真実が描かれています。
特に木村拓哉の結婚時のライブの演出や
SMAP×SMAPでマイケルジャクソンをゲストに呼んだ時や5人旅の裏側、
解散時のジャニーズ事務所との複雑な関係などが
非常に濃く描かれていることから、非常に読み応えのある作品です。
『もう明日が待っている』のあらすじ
あらすじの概要
これは「小説SMAP」である
放送作家・鈴木おさむが引退と同時に贈る、覚悟の一冊。
これは「小説SMAP」である。メンバーの脱退、トップアイドルのまさかの結婚、
東日本大震災発生10日後の生放送、誰にも言えなかった苦悩、戦い。
国民的スターとして沢山の夢や希望をもたらしてきた彼らの全てが、
たった一夜の「放送」で壊れていった。
そして日本中が悲しんだ解散――。大ヒット番組「SMAP×SMAP」の放送作家として
20 年以上彼らと走ってきた著者にしか書けなかった、
奇跡の物語がここに完成した。月刊「文藝春秋」に掲載され、
「小説SMAP」と呼ばれて大きな話題を呼んだ3篇に
新たな書き下ろしの章を大幅に加えた本作は、
2024年3月31日をもって放送作家を引退する著者が贈る、覚悟の一冊。
「明日」を望むすべての日本人に向けた作品となっている。
もう明日が待っている より
第1章 素敵な夢をかなえておくれ
SMAPはアイドル氷河期である1988年に結成されました。
マネージャーのイイジマさんは
SMAPをバラエティ番組に出演させるために各所で頭を下げます。
そこからフジテレビで、バラエティ番組「SMAP×SMAP」がはじまります。
ここから勢いが増していくと思われましたが
メンバーのモリくんが脱退することになり
記者会見では、ナカイくんが登場し、茶化しながらも
緊張する森くんが真摯な思いを言いやすい雰囲気を作りました。
そして「SMAP×SMAP」の放送で、「BEST FRIEND」を歌唱し、
脱退するモリくんをメンバーが送り出します。
第2章 あれからぼくたちは
「SMAP×SMAP」は大ヒット番組になり、リリースする曲ももヒットが続くなか
「夜空ノムコウ」がミリオンセラーになります。
そして紅白歌合戦の司会に、ナカイくんが抜擢されます。
そこからカウントダウン番組へ直行する演出を実行しますが
想定外の渋滞にあって、ナカイくんが間に合わないかと思いきや
「夜空ノムコウ」の間奏でギリギリで間に合います。
第3章 世界で二番目にスキだと話そう
アイドルが結婚することはタブーとされていた時代で
28歳でこれからというときにキムラくんが結婚します。
コンサート後に結婚を発表する予定でしたのが
ライブツアー中にスクープでが出てしまい、ファンがパニックになります。
記者会見をすることを嫌がるキムラくんに対して
「アイドルである前に男らしくない!」とイイジマさんが叱責します。
第4章 1・2・3・4 FIVE RESPECT
東京ドームコンサートのMCで、キムラくんの結婚に触れるべきかについて
キムラくんは1人で話したいファンに話したいと主張しますが
反応が読めず、リスクがあるので他のメンバーはそれを止めます。
ですが普段自己主張がすくないツヨシが「好きなようにすればいいと思う」といい
コンサートの冒頭に、ファンに対してキムラくんが結婚について話します。
そして結婚したことで人気が落ちるのかと思われますが
主演作である「HERO」が大ヒットすることになります。
第5章 WELCOME ようこそ日本へ
長寿番組になった「SMAP×SMAP」ではスタッフを若返りから
外国人タレントや大物アーティストを呼ぶようになります。
そこで超大物であるマイケル・ジャクソンの来日に合わせて
番組は急遽オファーを出しますが、交渉を進めるうちに
ギャラが破格になり、条件も複雑になっていきます。
ですがスタッフはなんとしても出演してもらうため
あらゆる手段を使った結果、見事出演してもらうことになり
マイケルジャクソンとSMAPのメンバーの感動的な出会いになります。
第6章 とってもとっても僕のBEST FRIEND
メンバー間の仲がいい嵐の存在を意識したスタッフが
SMAP×SMAPで5人旅をする企画し実現します。
そこでは5人がUSJや有馬温泉に行くことになりますが
スタッフ行き先の誘導や根回しなどが非常にすごいだけでなく
メンバーであればここを察するという入念な予測などの
当時あの企画を見ていた人からするとたまらない章となっています。
第7章 くじけずにがんばりましょう
3・11の東日本大震災が起こったときのSMAPメンバーたちが
生放送「いま僕たちに何ができるだろう」で、メッセージを出します。
SMAPの被災地への復興支援は、多くの人たちを勇気づけました。
第8章 20160118
1月13日、スポーツ新聞の一面を「SMAP解散」の記事が飾り
番組スタッフをはじめ、世間は大騒動になります。
この時点では「解散はしない」ということなので
鈴木おさむがSMAPのメンバーの番組でのメッセージをて考えますが
事務所からOKがもらえず、、生放送が迫る直前で強烈なダメ出しをくらいます。
女性社長から
「キムラ君がジャニーさんに謝る機会を作ってくれたおかげで今、僕らはここに立ててます」という
コメントを追加する指示が事務所から言われ、それをツヨシにいってもらうようお願いします。
そして公開処刑といわれた生放送が始まります。
第9章 もう明日が待っている
公開処刑から7ヵ月ほど経ち、SMAPの解散が発表されます。
しかし年内まで「SMAP×SMAP」の放送は続き
最終回では過去の映像と、最後に「世界に1つだけの花」を歌唱します。
国民的アイドルグループのが終わり方にしては残念すぎる終わりを迎え
その裏側とメンバーのその後が描かれています。
『もう明日が待っている』の感想
SMAPを知っていれば堪らない1冊!
本作の魅力はなんといっても、SMAPと長く濃く仕事をしてきた
放送作家の鈴木おさむさんによる暴露要素です。
メンバーそれぞれが決して仲が良いわけではないものの
一人一人がプロであり、固い絆で結ばれているからこそ
困難に直面した時に乗り越えてきたんだなと思いました。
またそれらの乗り越え方の裏側が本当にリアルなエピソードなので
非常に魅力的な1冊だとも思えます。
またSMAP×SMAPを見ていた世代としては
「あの企画の裏側はこうなんだ!」「そういえばこんな回もあったな!」と
番組を見ていた当時を思い出しながら楽しめる要素も多々あります。
そしてなんといっても、解散騒動からグループが空中分解する描写では
放送作家としてSMAPの近くにいた著者だからこそ
あんな終わり方になってしまうことに
なんの抵抗もできなかった悔しさをひしひしと感じることができます。
当時はまさかSMAPがあんな終わり方になってしまうなんて1ミリも思っておらず
納得できないことや事務所への圧力への不信感もありましたが
騒動の中心に近い著者はもっと悔しかったんだなと思いました。
そのうえで公開処刑のような放送やSMAP×SMAPの最終回を見返してみると
「なんてもったいないんだ・・・」とより一層思ってしまいます。
それでも最終章ではメンバーひとりひとりが
今でも解散してしまったグループへの思いが強いんだなと思える描写であり
これからも応援していきたいなと思いました。
最後に
ここまで本書について紹介してきました。
国民的アイドルグループであったSMAPの暴露本である本作は
読者へリアリティと懐かしさを感じさせる良作でした。
本書が気になる方は
是非本書を手に取ってみてください!
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