こんにちは!しょーてぃーです!
今回は、武田 綾乃さんの
『どうぞ愛をお叫びください』について紹介をしていきます!
『どうぞ愛をお叫びください』について
本書の概要
本書はひとことで言うと
男子高校生たちのイマドキの青春小説です。
本書をオススメしたい人
・青春物語が好きな人
・ゲーム実況が好きな人
・爽やかな物語が好きな人
本作は、男子高校生4人が
ゲーム実況するYoutuberになるというイマドキの青春小説です。
中心となる登場人物は、もちろんゲーム実況を投稿する男子高校生4人グループで
タイトルの「どうぞ愛をお叫びください」とは
主に「愛ダサ」と略される彼らのグループ名です。
「ゲーム実況」「Youtuber」というイマドキのワードと
男子高校生のグループという青春小説要素が噛み合い
非常に読みやすく、前向きになれる作品です。
『どうぞ愛をお叫びください』のあらすじ
あらすじの概要
「ユーチューバーやろうぜ」。幼馴染の発した一言が、僕らの物語のはじまりだった。かくしてキャラの違いすぎる男子高校生4人がゲーム実況に参戦! 試行錯誤の末、人気実況者への道を歩き始める。だが、それとともに4人の間には不穏な空気が流れ始め、やがてある事件が勃発し――。リアル度&爽快度120%の最旬青春小説。
どうぞ愛をお叫びください より
主な登場人物
ばしょー(松尾直樹)
ほとんどの動画の編集を担当しています。
中性的な声が特徴で、穏やかな性格です。
ノブナガ(織田博也)
グループのリーダーです。
明るい声と大きなリアクションが特徴です。
田村まろ(坂上明彦)
やや低めの声と激しいツッコミが特徴です。
実況中のゲームうんちくはスルーされがちです。
そうせき(夏目拓光)
他の3人より1つ歳上です。
落語好きであり、実写動画では着流しを着用しています。
第一話
高校1年生の松尾直樹は、幼馴染の同じクラスの織田博也から
突然ユーチューバーやろうと誘われます。
織田は、松尾が編集した軽音楽部のPVを見て声をかけましたが
具体的なプランはない状況です。
そこで松尾は、4人のメンバーを揃えてゲーム実況することを提案します。
織田は、同じクラスの坂上明彦と、1学年上で軽音楽部の夏目拓光を誘います。
第二話
YouTubeでゲーム実況を始める松尾たちは
注目されるチャンネルにしようと試行錯誤します。
松尾は、中学3年生のときに仲良くなった、今は違う学校に通っている
桜田蛍の歌のPVを作ろうとしていました。
第三話
夏休みになると松尾は、中学校の時の塾講師で大学生の野口先生の紹介で
カフェを運営している近藤を取材します。
中学3年生の冬、織田の頼みで
彼が野口先生に宛てて書いたラブレターを桜田が歌にして
それを松尾が撮影したことがありました。
その後、織田と夏目のゲーム実況の撮影をした松尾は
2人が帰った後、撮影した映像を編集して投稿すると
一気にアクセス数が伸びて、200万再生を突破します。
第四話
一気に注目度が上がった松尾たちのチャンネルは
平均再生回数も15万回になり、ファンによる紹介ページもできるようになります。
今後どうしていくか考える松尾は、
前年のクリスマスに桜田と大喧嘩したことを思い出します。
そして初のライブ配信を行うことにした松尾たちですが、
その開始直前に、坂上がファンの女の子と会っていたことが発覚しネットが炎上します。
さらに松尾たちの顔写真もネット上に流出する事態になります。
エピローグ
YouTubeのことが学校にバレて
こっぴどく怒られた松尾でしたが・・・・・
『どうぞ愛をお叫びください』の感想
「好き」について描かれたテンポの良い作品
本作は、高校1年生の松尾直樹が、
幼馴染である織田博也から「ユーチューバーやろうぜ」と声をか
けられるシーンから始まります。
そこから、ゲーム実況チャンネルにする場面、4人組になる場面、
そして動画を投稿し、チャンネルが伸びていく過程までが
とてもリアルながらもテンポが良くて読みやすいです。
特に、ゲーム実況を撮っている場面や、
実際に出来上がった動画をアップし、それを見る場面は
男子高校生というピュアな部分も相まってとても面白いです。
さらに、ゲーム実況やゲームについて分からなくても
松尾が他の登場人物たちに丁寧に説明する場面があるので
そこで読者も理解することができ、物語にすんなり入ることができます。
また「4人組」「ゲーム実況」「顔出しをしない」
「メンバー間の人気の格差」「チャンネルの伸び方」など
著者の武田綾乃さんがちゃんとYouTubeを見ていて、
配信者をリスペクトしていることが作中からしっかりと伝わってきます。
また、チャンネルが伸びてからの炎上を経て
それぞれの登場人物たちの蟠りが解消する部分も
青春小説として素晴らしいと思いました!
そして男子高校生だからこその純粋さから
「好き」とは?「愛」とは?という一見重そうなテーマを
邪念や恋愛要素やしがらみを抜きにして、詰まっています。
自分が「好き」と真っ直ぐに思えることに対して
真摯に向き合い続ける姿は爽やかであり
読み終えたときに「このタイトル以外にはないな」と思える作品です!
最後に
ここまで本書について紹介してきました。
爽やかなイマドキの青春小説は
とても読みやすく面白かったです!
本書が気になる方は
是非手に取ってみてください!
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