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『荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方』のまとめ

ノンフィクション

こんにちは!しょーてぃーです!

今回は、荒木飛呂彦さんの

『荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方』について紹介をしていきます!

 

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『荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方』について 

本書の概要

本書はひとことで言うと

物語を動かす悪役の魅力と作り方を徹底的に解説された1冊です。

 

本書をオススメしたい人

・物語作りやキャラクター構築に興味がある人

・『ジョジョの奇妙な冒険』が好きな人

・独創的なキャラクター作りに挑戦したい人

 

本書は、『ジョジョの奇妙な冒険』を生み出した荒木飛呂彦さんが、

悪役キャラクターを中心に物語を構築する方法を解説した1冊です。

 

過去に出版された『荒木飛呂彦の漫画術』で解説された

「基本四大構造」(キャラクター、ストーリー、世界観、テーマ)を復習しながら、

悪役の役割や作り方を具体的に掘り下げています。

 

物語における悪役は単なる「敵」ではなく、

主人公を輝かせ物語を動かす「影の主役」として機能します。

 

本書では、ディオや吉良吉影といった名悪役の分析や、

身上調査書を活用したキャラクター作りの実践例が豊富に収録されており

悪役を通じて物語に深みを与える技法が詰まった1冊です。

 

『荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方』のまとめ

本書において、悪役を「物語の根幹を支える存在」と位置づけています。

物語を構築する上で悪役を単なる「悪人」として描くだけでは不十分であり、

読者を引き込むためには、悪役にも強い意志や独自の価値観が必要であると強調されています。

 

第1章 漫画の「基本四大構造」を復習&さらに深掘りする

物語作りの基礎である「キャラクター」「ストーリー」「世界観」「テーマ」の四大構造について、

改めてその重要性を解説されています。

 

著者はこれらが相互に絡み合い、物語全体を支える要素であることを強調しつつ、

悪役キャラクターがそれぞれにどのように影響を与えるかを詳しく述べています。

 

悪役は特に「キャラクター」構造の中で、

主人公との対比や物語を動かす原動力として機能する重要な役割を果たします。

 

第2章 超重要! 悪役の作り方の基本

著者は、悪役を魅力的に描くためには「主人公を輝かせる鏡」であると同時に、

「物語を推進する力」を持つ存在として設計する必要があると説きます。

 

そのためには以下のポイントが重要と述べています。

 

主人公との対立軸を明確にする

主人公の価値観や行動原理と対極の性質を持たせることで、

物語に緊張感と深みを生み出します。

 

身上調査書を活用する

キャラクターの背景や動機を詳細に設定し、

一貫性のある行動や信念を持たせることで、読者にリアリティを感じさせます。

 

多面的な魅力を持たせる

単なる「悪人」ではなく、共感できる背景や内面を持っている

悪役を作ることで、物語の奥行きが増します。

 

コラム:『ジョジョ』歴代敵キャラについて

『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する歴代の敵キャラである

ディオ、吉良吉影、ヴァレンタイン大統領が持つ個性や物語への貢献を分析しています。

 

  • ディオ:絶対悪の象徴でありながら、圧倒的なカリスマ性を持つ。
  • 吉良吉影:日常の中に潜む異常性を描き、読者に身近な恐怖を感じさせる。
  • ヴァレンタイン大統領:愛国心という崇高な目的を持つ一方で、冷酷さを体現。

 

これらのキャラクターは、物語に深みと緊張感を与えるモデルケースとして

詳しく解説されています。

 

「悪役の作り方」実践編 その1:岸辺露伴の担当編集者・泉京香の作り方

泉京香は『岸辺露伴は動かない』で登場するキャラクターであり、

単なる敵ではなく主人公の行動を導く存在として設定されています。

 

物語上は敵ではないように見えるキャラクターですが

著者は敵として定義しており、作成過程を通じて、

悪役がどのように物語に影響を与えるかが実践的に示されています。

 

特に、泉京香の背景設定や目的、露伴との関係性が、

物語全体を盛り上げるための設計として重要視されています。

 

「悪役の作り方」実践編 その2:一から悪役を作ってみる

また著者自身が、悪役キャラクターをゼロから作るプロセスを実演しています。

 

この章では、以下の要素が実際に活用されています。

  1. キャラクターの動機や目的を明確化する。
  2. 主人公との対立関係を強調する。
  3. 読者が感情移入できる背景や弱点を設定する。

 

これらを具体的に構築することで、

読者にとって魅力的かつ物語を動かす力を持つキャラクターが誕生することを示しています。

 

第3章 漫画の王道を歩み続けるために

漫画家として時代に合わせた創作を続けるための姿勢や哲学が語られています。

 

著者は、漫画の本質は読者を楽しませることであるとし、

そのためにキャラクターや物語に常に新しさと普遍性を持たせることの重要性を強調します。

 

特に、悪役を作る際に現代社会の課題やテーマを反映させることで、

読者との共感を深める方法が述べられています。

 

番外編:『The JOJOLands』第1話とコマ割りについて

『The JOJOLands』第1話を例に、物語全体の構造やコマ割りの工夫が解説されています。

 

特に悪役登場のタイミングやその描写が、

物語の緊張感を高めるためにどのように計算されているかが示されています。

 

この章は、具体的な作画技法と物語構成の連携を学ぶ上で非常に参考になります。

 

『荒木飛呂彦の新 漫画術 悪役の作り方』の感想

魅力的な悪役が創る名作の秘密

本書は、悪役を物語の「主役に匹敵する存在」として再定義しています。

 

この視点は、従来の「善悪の対立」にとどまらないだけでなく

多面的な物語作りを促します。

 

著者の哲学は、悪役を「悪そのもの」ではなく

「異なる価値観の体現者」として位置づけることで、作品に深みを与えています。

 

実例の豊富さが学びを深める

本書では、実際に『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する

悪役たちを例に挙げながら、その創作過程を詳細に解説しています。

 

これにより、単なる理論ではなく、

具体的な成功例を通じて悪役の作り方を理解することができます。

 

特に、ディオのような絶対悪的なキャラクターと、

吉良吉影やヴァレンタイン大統領のような

複雑な内面を持つキャラクターを対比して解説することで、悪役の多様性を学べます。

 

創作の楽しさと奥深さを再認識

著者が一貫して強調しているのは、

「創作は楽しいものでなければならない」という点です。

 

悪役を作ることは、単に物語を補強する作業ではなく、

物語全体の核を築く重要なプロセスであると再認識させられます。

 

悪役の価値観や動機を深掘りすることで、

読者に考えさせる要素を盛り込むことができるという示唆が特に印象的です。

 

現代のクリエイターへの示唆

荒木氏はまた、現代の社会変化や読者層の多様化に対応する必要性も述べています。

 

悪役を通じて物語に社会的なテーマを反映させたり、異なる価値観を示すことで、

読者に新しい視点を提供することが重要だという提言は、

時代に即した創作のあり方を考える上で非常に有益です。

 

最後に

ここまで本書について紹介してきました。

 

ジョジョ好きの人なら、各作品のキャラが深掘りされているので

かなり楽しく読むことができる1冊だと感じました!

 

本書が気になる方は

是非本書を手に取ってみてください!

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