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『私たちの世代は』のあらすじと感想について

小説

こんにちは!しょーてぃーです!

今回は、瀬尾まいこさんの

『私たちの世代は』について紹介をしていきます!

 

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『私たちの世代は』について 

本書の概要

本書はひとことで言うと

人々が色々なところで繋がっていることを

強く感じさせられる作品です。

 

本書をオススメしたい人

・人とのつながりを大切にしている人

・瀬尾まいこさんが好きな人

・『そして、バトンは渡された』が好きな人

 

本作は小学校3年生のときに未知の感染症が流行し、

生活が一変したことによる様々な問題を乗り越えて、

大人になった少女2人の姿を描く物語です。

 

束縛だらけの息苦しい日々で

感染症がなければ経験するはずだった日常ですが

過去の日々は無駄ではないと気付き

感染症が流行ったからこそ、得られたものもあるということを

読者に認識させてくれる物語です

 

『私たちの世代は』のあらすじ

あらすじの概要

『そして、バトンは渡された』『夜明けのすべて』の著者の書下ろし長編

いまを生きる私たちの道標となる物語の誕生!

 

「明日が怖いものではなく楽しみになったのは、あの日からだよ」

今でもふと思う。あの数年はなんだったのだろうかと。

不自由で息苦しかった毎日。

家で過ごすことが最善だとされていたあの期間。

多くの人から当たり前にあるはずのものを奪っていったであろう時代。

それでも、あの日々が連れてきてくれたもの、与えてくれたものが確かにあった――。

 

【著者より】

何かと制限され思いどおりに過ごせない毎日を、大人も子どもも、誰しもが

困難を抱えながら進んできたと思います。

そして、これから、また違う日々に向かわないといけない中で、ほんの少しでも

明るいものを差し出せる物語になれれば。そう思っています。

文藝春秋より

 

感染症の流行によって、小学3年生だった冴の生活は一変します。

 

学校では分散登校が行われ、会話は禁止で

騒いでいた頃が懐かしく思えるくらい別世界になりました。

 

そんな中、母親のお節介がきっかけに

両親に育児放棄をされているクラスメイトの清塚と関わるようになります。

 

そこから定期的に冴と母親は、清塚の家へパンと牛乳を届けに行くことになります。

 

1m離れてたった15分の会話だけですが

冴は人と対面して交友を深めることの大切さを痛感します。

 

一方で、遠方で暮らす同い年の心晴も

感染症によって不自由になった日常に戸惑いを隠せないでいます。

 

通っていた私立の学校では、タブレットによるオンライン授業が始まり

教育熱心かつ感染症に敏感な母はプロの講師に依頼し

体育や英会話すらオンライン学習させるようになりました。

 

活発な心晴は友達と交流できずに

タブレットだけですべてが完結する日々に物足りなさを感じますが

母を悲しませないようにと、勉強に励みます。

 

その後、分散登校が開始され久しぶりに学校へ行くと、

机の中に、無記名の手紙が入っていました。

 

内容は、感染症の影響によって不自由な学校生活への不満であり

それに共感した心晴は返事を書き

名前も顔も知らない相手と不満を語り合う手紙のやり取りをします。

 

そして心晴は手紙の相手と会う約束をしますが、

この約束すら感染症の影響で守ることが難しくなったことで

心晴の人生が大きく変わっていきます。

 

『私たちの世代は』の感想

2人の少女が教えてくれる人との繋がりについての物語

本作は小学3年生の時に感染症の流行によって

自粛生活を余儀なくされ、育児放棄をされてる同級生の存在を知った冴と

学校が大好きだったが、制限によって心が折れてしまい

そのまま引きこもりになった心晴の物語です。

 

各々が生きづらい日々をなんとか乗り切ろうとする少女たちですが

実際にコロナ禍真っ只中に学生生活を送っている子どもたちも

このような苦しみを味わうのかと辛くなりました。

 

彼女たちは望まずしてコロナ世代、マスク世代と呼ばれ

協調性が育たなかったと一括りにされながら

必死に自分ができることに手を伸ばします。

 

大人にとっては「たった数年の我慢」と耐えられることもも

貴重な学生生活を送る子どもたちの人生にとって

多大な影響を与えたのかを再確認させられます。

 

また、大人になった冴たちが不自由だった日々を振り返り

自分の過去や今の生き方を違った視点で見つめ直すシーンは

多くの読者を救うのではないかと感じました。

 

コロナのせいでこうなったのか?

コロナがなかったら幸せだったのか?と自分たちの現状を見つめながらも

彼女たちは自分を支えてくれた

たくさんの人の優しさに気付いていきます。

 

人と関わることで、気疲れしたり傷ついたりすることもありますが

それでも私たちは誰かとたわいもない話をしたり

時には愚痴をこぼせるような生活がどれほど尊いかを痛感します。

 

本作は、誰かと生きられる日々の大切さを噛みしめたくなる作品です。

 

最後に

ここまで本書について紹介してきました。

 

誰かを思うということの素敵さや

人の持つ優しさを読後感に噛み締めたくなる作品です。

 

本書が気になる方は

是非手に取ってみてください!

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