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『#真相をお話しします』のあらすじと感想について

小説

こんにちは!しょーてぃーです!

今回は、結城真一郎さんの

『#真相をお話しします』について紹介をしていきます!

 

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『#真相をお話しします』について 

本書の概要

本書はひとことで言うと

どんでん返しが続くミステリー短編集です。

 

本書をオススメしたい人

・ミステリーが好きな人

・短編集が好きな人

・2023年本屋大賞ノミネート作品が気になる人

 

本作は、5篇の短編からなるミステリー小説です。

YouTuberになりたい小学生4人組(「#拡散希望」)や

パパ活している娘を気にしつつも

マッチングアプリで女性と会う父親(「ヤリモク」)など

現代のトレンドがテーマとなった短編集です。

 

どの章も非常に読みやすく

伏線部分が分かりやすそうで

なおかつ、そこからの読者を騙そうとする

どんでん返しが非常におもしろいです。

 

発売当初から話題になっている本作は

2023年本屋大賞にもノミネートされており

今後ますます話題になるであろう作品です。

 

『#真相をお話しします』のあらすじ

あらすじの概要

「惨者面談」

家庭教師の仲介営業マンとしてしのぎを削る大学生が、とある家族の異変に気がついて……。

「ヤリモク」

娘のパパ活を案じる一方、マッチングアプリでの出会いをやめられない、中年男が辿る顛末とは。

「パンドラ」

不妊に悩む夫婦がようやく授かった我が子。そこへ「あなたの精子提供によって生まれた子供です」と名乗る〈娘〉が現れる。

「三角奸計」

リモート飲み会に興じる腐れ縁三人組。でも、久しぶりの「再会」にはある思惑が……。

第74回 推理作家協会賞〈短編部門〉受賞作

「#拡散希望」

島育ちの仲良し小学生四人組。人気YouTuberを夢見た三年前。そう、あの日から全てははじまった――。

#真相をお話しします より

 

各章のあらすじ

惨者面談

家庭教師の営業として働いている

東大生の片桐はある日

矢野悠という小学生の家に営業に行きます。

 

時間より少し早く着いてしまった片桐は

矢野家の前に生ゴミが散乱しているのを見つけます。

 

インターホンを鳴らしても

なかなか出ずに、しばらくして母親が出ました。

 

母親は片桐との約束を忘れている様子で

家の中を片付けたいからもう少し待ってて欲しいと言います。

その後も母親はなぜか、ゴム手袋を外しません。

 

片桐はいつも通り営業トークをしますが

中学受験に興味がある親子のはずなのに

なぜか自分の学歴に反応が薄いです。

 

他にも、悠はピアノが弾けるのに頑なに拒んだり

さらに片桐が悠が通っている塾を尋ねると

母親は「電話でスタッフの言ったのに!」と激怒したり

過去の「公開模試」の結果を尋ねると

悠の部屋へ探しに行くなど

次々と違和感をを深める片桐でした。

 

そして片桐は、決定的な”証拠”を見つけてしまいます。

 

ヤリモク

「僕」には、大学生である娘の美雪がいますが

大学生では買えないような

ブランド物をたくさん持っており

パパ活のようなことをしているのではないかと

妻から相談されています。

 

そんな「僕」は

マッチングアプリで女性と会うことをやめられません。

 

今日は、娘と髪型も背格好もよく似た

マナという女性と会っています。

 

飲み屋ですぐにいい感じになり

お持ち帰りできる段階になると

マナが「アプリで出会った人を殺す事件が6件も続いている」と言い出します。

 

その後、僕はマナの家に行くことになり

マナの家でシャワーを浴びようとすると

シャワーヘッドから出た冷水を浴びてしまいます。

 

忘れ物を思い出した僕が部屋に戻ると

マナの他に男がいました。

 

美人局だと気付き、窮地に立たされるも

なぜか異様に冷静です。

 

果たして僕はどうなるのか。

 

パンドラ

連続幼女誘拐殺害事件の犯人である

宝蔵寺と僕は見た目が似ています。

 

そんな僕には、不妊治療を共に頑張った

妻の香織と娘の真夏がいました。

 

僕と香織は研究者でしたが

真夏は両親に似ることなく

文系でスポーツ抜群の明るい女の子です。

 

僕は、不妊で悩んだ経験から

妻の了承のもと、精子提供をすることにしました。

 

そして出会ったのが、美子でした。

美子は顔色が悪く疲れていましたが

僕に「明日中に精子が欲しい」と急かします。

 

また美子は、僕に名前を聞き

僕は「翼」と正直に答えます。

 

そして2か月後、唐突にDMで

「妊娠できました」と報告と感謝の連絡来ました。

 

時は流れて15年後。

美子の娘である翔子が僕の前に現れます。

 

翔子は僕に、自分の父親を探していると告げます。

 

「翔子」という名前は

僕の「翼」と母親の「美子」から一字ずつ取ったものでした。

 

そして翔子は僕に、驚くべき事実と

そして美子がなぜ僕を選んで

精子提供を急いだのかを説明します。

 

三角奸計

大学生の時の同級生である

桐山、茂木、宇治原の3人は

リモート飲み会を開いています。

 

桐山には彼女がいますが

その彼女には、遠距離恋愛中の婚約者がおり

不倫のような関係でいます。

 

そんな片桐は二人の友人に

彼女がいるのを告げないまま、リモート飲み会を進めます。

 

また、宇治原は大阪に転勤になったことで

婚約中の彼女と遠距離恋愛になっていますが

彼女の浮気を疑っています。

 

リモートは進み、片桐が冷静沈着であることが語られます。

また宇治原はカッとなると、何をするか分からない男です。

 

リモート飲み会の途中で

宇治原は桐山だけに対して

茂木の家に女がいると言い

その女が自分の婚約者であり茂木と浮気している と言います。

 

さらに、今から茂木を殺しに行くから止めるな と言います。

 

しかも、宇治原と茂木は、隣同士のマンションに

住んでいるので、すぐに行ける距離です。

 

桐山はなんとか宇治原を止めようとしますが・・・

 

#拡散希望

僕の名前は「チョモランマ」で

匁島へ両親に連れられて移住してきました。

 

周りからは”チョモ”と呼ばれており

島に元から住んでいる凜子と

チョモランマと同じく移住してきた

砂鉄と口紅(ルージュ)と仲良くしています。

 

4人は10歳でそんなある日

4人はユーチューバーについて語り合います。

 

凛子によると、今人気なのは

結成10年目のグループ・はるはうす☆デイズでした。

 

しかしチョモと砂鉄は

年齢制限で見たことはありませんでした。

 

そんなチョモがテレビを見ていると

田所というユーチューバーが殺害されたニュースが流れます。

 

チョモは両親にそれを伝えるものの、スルーされます。

 

そして始まったのは、決まった時間と場所で行われる

母親への「一日の振り返り」でした。

 

チョモの家では「一日の振り返り」と並んで

入ってはいけない「秘密の部屋」があります。

 

ある日、ピンクのモヒカン頭の男が

チョモたちに接触してきますが

その男が何者かに殺されてしまいます。

 

その日を境に、チョモ達に優しかった

島民達の態度が一変してしまいます。

 

そんなある日。

ルーがチョモの家にやって来ました。

 

チョモとルーが話していると

ルーの親から至急帰ってこいとメールが来ます。

 

帰るルーをチョモが見送ることにしましたが

ルーは忘れ物をしたとチョモの部屋へ引き返します。

 

しかしその日、凛子が

崖から落ちて死亡してしまいます。

 

凛子の死に疑問を感じたチョモは

彼女の家に行き、凛子の親を説得して

彼女のスマホを見ます。

 

凛子は誰に殺されたのか?

そしてチョモが見た真実とは?

 

『#真相をお話しします』の感想

新鮮なテーマの短編集

本作はどの物語もテーマが新しく

読み応えのある短編集です。

 

マッチングアプリやパパ活

リモート飲み会、YouTube、激化する中学受験など

今どきのテーマとなっています。

 

今どきのテーマであるいずれの5作も

ミステリ作品としてのトリックや

伏線回収がしっかりされており

とても読み応えのある作品でした!

 

どんでん返しがたまらない!

本作のスゴい箇所は結末が分かってから

そこからのどんでん返しがあることです。

 

どんでん返しを想定して読み進めると

大概はオチの予想がついたり

想像の範囲内だったりします。

 

しかし、本作は

読者の想像の範囲内のどんでん返しをしてから

そこからもう一段階オチが用意されています。

 

あえて想像しやすいオチであるかのように展開しつつも

全く想像もつかない展開へ進んでいくのは

ミステリー好きやどんでん返しが好きな読者には

たまらなく面白いです!

 

最後に

ここまで本書について紹介してきました。

 

数々の賞を受賞し

驚きと面白さが満載である本作は

本屋大賞にもノミネートされても

おかしくないほどの良作だと感じました!

 

本書が気になる方は

是非手に取ってみてください!

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