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『夜明けのすべて』のあらすじと感想

小説

こんにちは!しょーてぃーです!

今回は、瀬尾まいこさんの

『夜明けのすべて』について紹介をしていきます!

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『夜明けのすべて』について 

本書の概要

本書はひとことで言うと

つらい病気を抱えた主人公たちの物語です。

 

本書をオススメしたい人

・人の目を気にしてしまう人

・前向きに生きたい人

・瀬尾まいこさんの作品が好きな人

 

本作は、激しすぎるPMS(月経前症候群)持った女性と

パニック障害を抱えた男性の物話です。

 

著者自身もパニック障害を

抱えた経験があることから

症状に関して詳しく描かれています。

 

これらの病気は名前は聞いたことがあっても

現実問題、周囲の理解度は低く

「甘えだ!」などと言われ

受け入れられないことも少なくはありません。

 

ですが、そんな病気を抱えた2人が

とあることをきっかけにお互いの病気を知り

「自分と同じような苦しみを抱える人」として

お互いを気に掛けるようになります。

 

そして、病気を抱えながらも

少しずつ前向きに生きるようになっていく

登場人物を描いた作品となっています。

 

また本作は2024年2月に映画化が決定し

ますます話題となる作品です。

映画化についてはこちら

 

『夜明けのすべて』のあらすじ

あらすじの概要

知ってる? 夜明けの直前が、一番暗いって。

職場の人たちの理解に助けられながらも、月に一度のPMS(月経前症候群)でイライラが抑えられない美紗は、やる気がないように見える、転職してきたばかりの山添君に当たってしまう。山添君は、パニック障害になり、生きがいも気力も失っていた。
互いに友情も恋も感じてないけれど、おせっかい者同士の二人は、自分の病気は治せなくても、相手を助けることはできるのではないかと思うようになる――。

人生は思っていたより厳しいけれど、救いだってそこら中にある。
暗闇に光が差し込む、温かな物語。

夜明けのすべて より

 

『夜明けのすべて』の感想

つらさを理解してくれる人の大切さ

美沙のPMSといい山添のパニック障害といい

病名を聞いたことがある人は多いと思います。

 

ですが、実際に症状までを

きちんと理解している人は少ないと思います。

 

美沙の場合、大学卒業後に入社した会社で

PMSが原因でイライラが抑えられずに

係長の頼まれたコピーを断固拒否しました。

 

また、病院で処方された薬の

副作用で眠気がすごく、会議中に寝たりなどして

周りから「新入社員なのにすごい」と言われ退職しました。

 

山添の場合、彼女とラーメン屋を行った後に

突然気分が悪くなり病院へ行きました。

 

一見、仕事もプライベートも順調で

深刻な悩みなど1つもないのに

その日以降、電車にも乗れず会社にも行けなくなりました。

 

処方された薬を飲んでも効果が出ず

病気と言えど悪そうに見えず

仕事を辞めて引きこもっているだけに見えるため

友達も彼女も去っていきました。

 

誰かに理解してもらうことを諦めて

今まで出来ていたことが出来なくなり

次第に内にこもるようになります。

 

生きていくためには働かないといけないが

人と関わると傷ついてしまい

病気だから辛いのとなかなか言えない姿は

PMSやパニック障害の深刻さを

読者は次第に理解していきます。

 

働き甲斐よりも人から干渉されないことを

基準に職場を選び、ただ過ぎていく日々に

「生きている意味」を考え始めてしまうこともあります。

 

そんな周囲に病気を理解されない2人が

たまたま同じ職場で出会い

お互い、周りに理解されない病気を患っていることを知り

「自分がこうだから、相手もきっとこう思っているはず」と

一歩踏み込んだ関わり方をしていきます。

 

病気のことを理解しあえることで

お互いが必要以上に気を遣わずに

自然体の状態でいられる姿を感じて

理解してもらえる人の存在の大きさを感じます。

 

友人でも恋人でもないですが

ありのままの姿を見せられる関係は

望ましいものであると思ってしまいます。

 

そして「病気だから」という理由で

視野が狭くなり諦めていたことも

支え合える誰かのおかげで

「こうすればいいじゃん」と前向きになるシーンがあります。

 

引きこもりで美容院に行けないなら

家で着れば問題ないですし

電車に乗れなくても自転車なら乗れるなど

できることに目を向ければ

それだけで人生は楽しくなるという

重要なことも本作は伝えてくれます。

 

PMSやパニック障害の深刻さや

できることに目を向けることで楽しくなるなどは

著者自身が実際に

パニック障害になった経験があるからこそ

描ける作品であり、届けられるメッセージだと感じました。

著者のメッセージはこちら

 

最後に

ここまで本書について紹介してきました。

 

瀬尾まいこさんの描く

心温まる物語でありながらも

1歩踏み込んだ本作は

重要なメッセージが込められていると感じました!

 

本書が気になる方は

是非手に取ってみてください!

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