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『私とは何か「個人」から「分人」へ』の要約について

本紹介

こんにちは!しょーてぃーです!

今回は、平野 啓一郎さんの

『私とは何か「個人」から「分人」へ 』について紹介していきます!

 

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『私とは何か「個人」から「分人」へ 』について 

本書の概要

本作はひとことで言うと

「本当の自分とは何か?」について解説された1冊です。

 

本書をオススメしたい人

・本当の自分について知りたい人

・本当の自分がわからない人

・自分らしさを知りたい人

 

私たちは相手によって出す自分を変えています。

 

例えば、会社にいるときの寡黙な自分や

友達といるときの陽気な自分が違うように

誰もがいろんなかを思って使い分けて生きています。

 

これらはすべて自分自身であるにもかかわらず

私たちはどこかに本当の唯一無二の自分がいると考えがちで

ありのままの自分でいることがいいと思っています。

 

ですが永遠に本当の自分を見つけることができずに、悩んでいる人も多々います。

 

本書では本当の自分についてと

そこから人間関係に関する悩みの解消方法が解説されています。

 

『私とは何か「個人」から「分人」へ』のまとめ

たった1つの本当の自分は存在しない

前述の通り、私たちはどこかで本当の自分がいると考えています。

 

ただ、もし家族といるときの自分が本当の自分だとすると

それ以外の友達といるときの自分や恋人といるときは

すべて偽りの自分ということになってしまいます。

 

また自分だけでなく他人に対しても、不信感を抱きやすくなります。

 

例えば、自分の前にいる清楚な女性が本当の姿だと思っていたのに

その人がタバコを吸っている姿を見て

「こんな人だとは思わなかった」とイライラしてしまいます。

 

このように「たった1つの本当の自分がいる」という考え方は

多くのトラブルや苦しみ、プレッシャーの原因になります。

 

そこで著者は「どこかに唯一無二の本当の自分がいるのではないか?」という考え方は幻想であり

たった1つの本当の自分なんて存在しないと言っています。

 

いろんな人に見せる自分はすべて本当の自分

「本当の自分はどこにいるのか?」について著者は

色々な人に見せる自分の顔すべてが、本当の自分であると言っています。

 

会社にいるときの自分も、友達といる時の自分も

恋人といるときの自分もベッドでスマホをいじっている自分も

すべて本当の自分であり、自分を構成する1つの要素です。

 

本書はこれをわかりやすく説明するために

人間を「個人」から「分人」へと分解して考え直すことが大事だと言います。

 

分人とは著者の造語であり、個人をさらに小さく分解して

自分の見せる色々な顔や人格の1つ1つを「分人」と呼んでいます。

 

なので仕事をしているときは分人Aが表面に出て

家族と一緒にいるときは分人Bが表面に出流ような感じです。

 

そして、そのすべての分人が本当の自分ということになります。

 

出る分人は相手や環境によって自動的に決まる

前述の通り、私たち個人はたくさんの人格を持った分人の集合体であり

時と場合によって分人の種類を使い分けています。

 

このとき、自分の中のどの分人が表に出るかは

自分が決めているわけではなく、自分と相手と環境の3つが影響して決まります。

 

無礼な店員さんがいれば自分の態度も悪くなるのは

店員さんによって自分の中の分人が決定したからです。

 

もし店員さんが誠実で丁寧な対応であれば

自分の中の誠実な分人が出やすくなります。

 

しかし店員さんが無礼だったからこそ

その影響を受けて、自分の中の不機嫌な分人が表に出たということです。

 

なので私たちの人格の約半分は、相手や環境によって決まっており

相手との関係が深まれば、自分の中から出る分人が変化したりします。

 

初対面の相手やあまり親しくない相手には分人Aを出して

少し仲良くなれば分人Bになり、親友クラスになれば分人C を出すなど

無意識のうちに分人を切り替えて生きています。

 

嫌いな人はその人の持っている分人の1つに過ぎない

私たちは相手の一面だけを見てすべてを知った気になりますが

自分が分人を相手や環境によって切り替えているように

他人もたくさんの分人を切り替えて生きています。

 

なので自分が嫌いなその人もその人のすべてが嫌いなわけでなく

相手のたった一部の分人が嫌いということになります。

 

また清純派の芸能人が不倫していたときに

「ドス黒いやつだったんだ」と相手の本性を全否定する人がいますが

分人という考え方で物事を見ると

その芸能人のテレビで見る顔も不倫相手に見せていた顔も

どちらもその人の本当の顔であるいうことです。

 

そもそも私たちも、元気で明るい自分がいれば暗い自分もいて

たくさんの本当の自分の塊なので、他人にもいろんな顔があって当たり前です。

 

こう考えれば、人の見え方が変わり、自分の知らない相手の姿を見ても、

相手から自分を勘違いされたとしても少し寛容になれます。

 

自分のすべてを好きにならなくていい

自分のすべてを受け入れることが大事という風潮があります。

 

ただ本書では、自分のすべてを好きになれなくてもいいので

まずは一部の分人を好きになるかが重要です。

 

誰だってかっこいい面もあれば、ダサい面もあるわけで

それらすべてを好きになることは難しいので

簡単に自分を100%肯定するのは、余程のナルシストでないと難しいものです。

 

そこでまずは、自分の分人の中から

好きな部分を見つけることから始めるといいです。

 

例えば、友達といるときの陽気な自分の分人が好きや

恋人といるときの自分が好きといったように

自分の全部は好きになれないかもしれませんが

自分の中のこの分人は好きだと思える箇所があるはずです。

 

著者はこのように自分の中に好きな分人が1つでもあれば

そこを突破口にして、自分を好きになる足掛かりにすればいいということです。

 

またこのように部分的にでも自分を好きになれれば

否定したい自分、ダサい自分がいたとしても

自分の全体を消すということを考えずに済むと本書に書かれています。

 

つまり自分の好き嫌いを0か100で考えるのではなく

自分の中のたくさんの人格の中のうち

一部をまず好きになれれば、絶望せずに済むということです。

 

いい環境に自分を置くかで自分の人格が決まる

人間にはたくさんの分人がいて

自分、相手、環境の3つの要素によって

どの分人が表に出るかは自動的に決まります。

 

つまり苦手な人といれば、自分の中のイライラしている分人が出てきやすいですし

好きな人といれば、陽気な分人が出てきやすいです。

 

なので幸せになりたいのであれば、自分の中の嫌いな分人が

出てくる相手や環境にいる時間をできるだけ減らして

自分の中の好きな分人が出てくる相手や環境に

使う時間を増やすことが大事ということです。

 

このように相手や環境に使う時間を

自分で調整することで分人が出てくる割合をコントロールします。

 

最後に

ここまで本書について紹介してきました。

 

個人ではなく分人という考え方は

自分が楽になるためにも重要だと感じました!

 

本書が気になる方は

是非本書を手に取ってみてください!

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