こんにちは！しょーてぃーです！
今回は、浜口倫太郎さんの
『お父さんはユーチューバー』について紹介をしていきます！
『お父さんはユーチューバー』について
本書の概要
本書はひとことで言うと
不器用な父と娘の挑戦を通じて、家族の再生と成長を描いた感動の物語です。
本書をオススメしたい人
・家族の絆をテーマにした物語が好きな人
・夢を追いかける人々の物語に共感する人
・宮古島や沖縄の文化・風景に興味がある人
本作は、宮古島のゲストハウス「ゆいまーる」を舞台に、
父と娘の絆や家族の再生を描く感動的な物語です。
主人公は小学5年生の海香。
絵を描くことが好きで美術大学進学を夢見る海香ですが、
父・勇吾は何事にも手を出しては途中で投げ出す性格で、
家計の不安が彼女を悩ませています。
そんな中、父が突然「ユーチューバーになる！」と宣言し、
海香と周囲の人々を巻き込んで動画制作に挑戦します。
しかし動画の再生回数は伸びず、
アンチからの批判を受ける中でも挑戦を諦めない父の姿に、
海香は次第に彼の真剣さを感じるようになります。
物語を通じて明らかになる父の過去や、
家族への思いが、親子の関係を変え、家族の絆を再生させていきます。
宮古島の美しい自然や温かい人々を背景に、
不器用ながらも前向きに挑戦する父と、
それを支え成長する娘の姿が心に響く一作であり
読後には温かさと勇気を与えてくれる物語となっています。
『お父さんはユーチューバー』のあらすじ
あらすじの概要
宮古島のゲストハウス「ゆいまーる」のひとり娘、小学5年生の海香は絵を描くことが大好きで、将来は東京の美術大学に入りたいと思っていた。そんなある日、父親の勇吾が宣言した。「俺はユーチューバーになる！」 宮古島の自然とゲストハウスに集う人々を通じて描く家族小説。
お父さんはユーチューバー より
挑戦と絆の物語～父と娘の新たな一歩～
本作は、宮古島にあるゲストハウス「ゆいまーる」を舞台に、
父と娘の絆や家族の再生を描いた感動的な物語です。
主人公は小学5年生の海香で、絵を描くことが好きな女の子で
将来は東京の美術大学に進学する夢を抱いています。
しかし、父・勇吾は新しいことに挑戦しては途中で投げ出す性格で
家計は厳しく、海香はその不安を抱えながら日々を過ごしています。
そんな中、勇吾は突然「ユーチューバーになる！」と宣言し
これに対して、海香をはじめ周囲の人々は半信半疑の態度を示します。
勇吾の挑戦は、初めはうまくいきません。
ゲストハウスのスタッフや宮古島の住人たちの協力を得て動画制作を始めるものの、
再生回数は伸びず、批判的なコメントも寄せられます。
それでも、勇吾は諦めることなく、
少しずつ新しいアイデアを取り入れながら挑戦を続けます。
海香は、勇吾の不器用ながらもひたむきな姿勢に触れるうち、
彼がただの「思いつき」で挑戦しているのではないことに気づきます。
勇吾がユーチューバーという形にこだわる背景には、
彼自身の過去の挫折と、家族への強い思いが隠されていたのです。
その理由が明らかになるにつれ、海香もまた父に対する見方を変えていきます。
クライマックスでは、勇吾の挑戦が宮古島全体を巻き込む形となり、
彼の動画をきっかけに地域の魅力や人々の絆が再発見されていきます。
最終的に勇吾の行動は家族の間に新たな絆を生み、
海香も父の背中を見て自分の夢への一歩を踏み出す決意をします。
物語は、父娘の挑戦と成長を温かく描きながら締めくくられます。
『お父さんはユーチューバー』の感想
家族の再生と挑戦する勇気に心動かされる
本作は、一見すると突拍子もないタイトルが目を引きますが、
その中身は家族の絆や挑戦の大切さを丁寧に描いた物語です。
読み進めるうちに、ユーチューバーという題材が単なる流行ではなく、
深いテーマを浮き彫りにするための舞台装置として機能していました。
本作の主人公ともいえる父・勇吾は、典型的な「ダメ親父」に見えます。
新しいことに挑戦しては飽きてやめる、家計を顧みず突拍子もないことを始めるなど、
海香をはじめとする家族を振り回します。
しかし、彼がただの気まぐれでユーチューバーに挑戦しているのではなく、
その背景にある過去の挫折や夢を知るにつれて、読者としての視点も変化していきます。
勇吾は、不器用ながらも自分のやり方で家族に向き合おうとしています。
勇吾の姿勢は読者に「夢を追い続けること」の大切さと、
「家族と向き合うこと」の意味を考えさせられます。
特に、再生回数が思うように伸びず、批判を受けながらも諦めない勇吾の姿には、
普遍的な努力の大切さが込められているように感じました。
また、物語は海香の視点を通して描かれており、彼女の成長もまた本作の大きなテーマです。
当初は父に対して不信感を抱いていた彼女が、父の本気を知り、
彼を支える側に回ることで、海香自身も大きく変わっていきます。
父の姿勢が彼女に「夢を諦めないこと」を教え、
最終的に彼女自身の進む道を見つけるきっかけになる姿は感動的です。
さらに、この物語を語る上で欠かせないのが宮古島という舞台であり
島の美しい風景や温かい住人たちが、物語に大きな彩りを添えています。
勇吾のユーチューバー活動を通じて、
地域の魅力が再発見される過程は、物語に地域性と普遍性を与えています。
不器用ながらも挑戦を続ける父と、それを支えながら成長していく娘の姿は、
読者の心に深く響くものがあり、読後には勇気と温かさに満ちた余韻が残ります。
最後に
ここまで本書について紹介してきました。
笑いと感動が詰まったエンターテインメントでありながら、
家族や地域、夢に対する深いメッセージを伝える物語でした！
本書が気になる方は
是非本書を手に取ってみてください！
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