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伊坂幸太郎さん著書 【ペッパーズ・ゴースト】のあらすじと感想

小説

こんにちは!しょーてぃーです。

今回は伊坂幸太郎さん著書の「ペッパーズ・ゴースト」を読みました。

本書を通じて、印象に残った部分や感想を書いていきます。

 

本書について

本書は伊坂幸太郎さんの

作家生活20周年超の集大成となるような長編小説になります。

 

同時に本書は書き下ろし小説です。

著者本人も

僕の本を読んでくれている人なら分かると思うんですが、

今回は、得意パターン全部乗せなんですよね。

自分の家の冷蔵庫にあるものを全部使いました、という感じで(笑)

とおっしゃる通りで、

伊坂幸太郎さんが好きな方にはたまらない一冊になります。

 

本書をオススメしたい人

・伊坂幸太郎さんが好きな方

・伊坂幸太郎さんが気になる方

・伏線回収系の作品が好きな方

 

伊坂幸太郎さんと言えば

少し奇妙な設定であったり、不思議な登場人物だが

やっぱり伏線回収は外せません。

 

本書も「え!?ここで繋がるの!?」といった場面が

多数出てきます。

 

伊坂幸太郎さんが好きな方だけでなく

伏線が回収されていくストーリーが好きな方にもおすすめです。

 

「ペッパーズ・ゴースト」のまとめ

本書のあらすじ

人の未来が少しだけ見える中学校の国語教師・檀(だん)の話と、

女子生徒の自作小説

「猫を地獄に送る会(ネコジゴ)に復讐を行うネコジゴハンター」の

物語が同時進行します。

 

檀先生はたまたま一人の男子生徒の未来を察知し、

事故を回避させたことから

妙な出来事に巻き込まれていきます。

 

一方、女子生徒の自作小説内の

ネコジゴハンターである

ロシアンブルとアメショーという変な2人組が

猫を虐待するような動画を

楽しんでいた人達の元に現れて復讐する話が進んでいきます。

 

ふたつの物語がそれぞれ独立しているのですが

思わぬ形で繋がっていき、その繋がり方が半端ないです!!!

 

伏線回収系のストーリーが好きな方には

もうたまらない方向へ進んでいきます。

 

また、本作中に出てくる

「過去にテロ事件が二件起きた」ということも

重要な要素になっています。

 

途中でまったく別の人物の視点も入るなど

読み応えたっぷりの作品です。

 

檀先生について

檀先生の超能力については

「人の未来が少しだけ見える」と先ほど記載しました。

 

もう少し詳しく記載すると

「他人の飛沫を浴びて“感染”すると、

 その人の翌日の未来が少しだけ見える」という能力です。

 

これを最初に読んだ時に

超能力は結構イメージが難しいけど、

コロナ禍のせいか「飛沫を浴びた場合」「感染」などの

条件面をイメージすることは

スムーズかつ容易だと感じました。

 

これは著者本人も下記の様に述べています。

執筆に行き詰まって編集者と相談した時に、

確か、コロナウイルスが中国で流行していて

日本では感染者が出ていなかったころだと思うんですけれど、

「超能力というと、現実離れしているけれど、

今は、感染をみんなが気にしているから、それを関係づけると

リアリティを感じてくれるかもしれない」という話になったんですよね。

現実では、「感染」は恐ろしいけれど、僕の作り話の中では

もう少し別のものに使えないかなあ、とも思って。

ネコジコハンターについて

ネコジコハンターの構成は

悲観的な性格である「ロシアンブル(通称シアン)」と

楽観的な「アメショー」の2人です。

 

シアンは野球の試合結果や他国の化学兵器に至るまで

気になってしまう程の心配性な性格です。

 

それをアメショーが

「そんなこと気にしてもしょうがない」と

慰める掛け合いが多いです。

 

全く違う性格の2人が

パートナーとして復讐していく展開も面白いです。

 

「人生の捉え方」について

作中何度も「ニーチェ」について言及されており、

同じことを繰り返すことや生きていく上で

こういう考え方もあるのかと考えさせられました。

 

著者も下記のように述べています。

「こういう考え方もあるんだな」と僕も思いました。

つらい人生を、「それを肯定しろ」と言われたって、

やっぱり受け入れられないと思うんですけど、ただ、言いたいことも分かるというか。

天国も地獄もないとしたら、と消去法で考えた結果、

「それならば」とニーチェは考えたのかな、とかいろいろ僕も想像してしまいました。

 

最後に

ここまで本書について紹介してきました。

 

紹介していくうちに

さまざまなストーリーが同時に進んでいく面白さと

「人生とはなんぞや」ということを

考えさせられたなと改めて感じました。

 

本当に読んでいくうちに面白くなっていく作品でした!

気になられた方は、是非手に取って見て下さい。

 

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