こんにちは!しょーてぃーです!
今回は、楠木建さんの
『絶対悲観主義』について
紹介をしていきます!
『絶対悲観主義』について
本書の概要
本書はひとことで言うと
「思考のストレッチの仕方」
を教えてくれる1冊です。
本書をオススメしたい人
・頑張りすぎる人
・気を張り詰めすぎる人
・自分を追い込みすぎる人
緊張と緩和は
隣り合わせの関係にあります。
例えば、体にずっと力が入っていて
緊張し続けた状態だと
疲れてしまうので
合間で緩める必要があります。
デスクワークなどで
筋肉が凝り固まっていると
ストレッチでほぐすのが重要です。
これは思考にも同じことが言えます。
普段生活をしていると
「諦めるな!」「頑張らなければ!」
といった緊張系の話を
聞くことは多いと思います。
しかし、長く続く仕事や生活は
緊張しっぱなしだと
身も心も持ちません。
なので、筋肉と同じように
ときには緩める必要があります。
本書では、そのような
頑張り過ぎている人に対して
もっと気楽に考える方法や
成功の呪縛から逃れる思考法が
分かりやすく解説されています。
『絶対悲観主義』のまとめ
絶対悲観主義でいこう
著者は、仕事への心構えとして
「絶対悲観主義」という考え方が
ベストだと述べています。
「自分の思い通りにいくことなんて何ひとつない」
「世の中は甘くない」という前提で
仕事をするという考え方です。
ただの悲観主義ではなく
「絶対」がつくことがポイントです。
仕事の種類や性質、状況に関わらず
あらゆることについて
上手くいかないという前提で
「まあ、ちょっとやるか」というのが
絶対悲観主義者の思考と行動です。
絶対悲観主義は
自分に期待したり
成功しなければいけないという
呪縛から解放してくれます。
逆に「なんとかなるだろ」という
楽観主義は自分に甘いようで
「成功する」という前提なので
自分に厳しい考え方と
言っても過言ではないです。
幸福の最大の障害は期待
何か物事をやるときの
事前の期待と結果については
次の4パターンに分かれます。
①事前にうまくいくと思って、うまくいった
②事前にうまくいかないと思って、うまくいった
③事前にうまくいく思って、うまくいかなかった
④事前にうまくいかないと思って、うまくいかなかった
①のパターンだと
なんの問題もありませんが
予想通りなので、感動も特にないです。
最悪なのが③のパターンで
うまくいくと思って失敗するのが
1番きついです。
絶対悲観主義の考え方だと
1番理想的なのが②のパターンです。
現実には④のパターンが
多いかもしれないですが
たまにうまくこともあります。
うまくいかないことを
事前に悲観的に構えておいて
それがうまくいけば
①のパターンよりも
幸福度が高くなります。
ここに絶対悲観主義の
喜びのポイントがあります。
世の中は思い通りになることが
ほとんどないので
失敗することを前提に
うまくいけばラッキーと思えば
ダメージが少なく、幸福度も高くなります。
悲観を裏切る成功が自信になる
絶対悲観主義には
ほかにも多くの利点があります。
それは、行動が簡単だということです。
重要だと思っている仕事ほど
「失敗できない」と構えてしまい
行動するまでの取り掛かりが
遅くなってしまいます。
ですが、どうせうまくないと
思っている絶対悲観主義者は
気楽に取り掛かれるので
仕事の立ち上がりが早いです。
そして最大の利点は
ずっと絶対悲観主義で仕事をすると
自分の強みがはっきりと分かることです。
どうせうまくいかないと思って
やっている仕事も
期待がいい方向に裏切られて
時々うまくいくことがあります。
そんなときに
「〇〇が得意なんですね」と言われても
絶対悲観主義者は真に受けません。
なぜなら、謙虚ではなく
自分の能力を信用していないからです。
それでも、そういう評価を
複数人から繰り返しもらうと
悲観の壁を突き破って
ようやく自信が手に入ります。
この流れは仕事において
とても大切なことです。
そしてこの自信は
悲観を裏切る成功が続いて
ようやく身に付くものです。
大失敗の後は慌てない
少しの失敗であれば
「今後からは気をつけよう」で
済むことは多いですが
ときには取り返しのつかない
大きなミスをすることもあります。
著者自身も1度
とんでもない失敗をして
めちゃくちゃ落ち込んだことがありました。
そのときに著者は
「回復力 失敗からの復活」という
著書に出会いました。
その中で、失敗について
以下のように書かれていました。
人間は失敗の直後に
正しい対応をとれない。
大きなショックを受けたときは
風船に穴が空いたような状態になってしまう。
そういう状態はジタバタしても
回復どころかさらに間違えた行動にでる。
ダメージがさらに大きくなるという
悪循環にはまり、自滅してしまう。
回復力はもともと
自然に備わっている力です。
失敗直後は
エネルギーが抜ける一方ですが
時間が経ってエネルギーが戻ると
自然に困難に立ち向かえるように
人間はできているということです。
つまり大きな失敗をしたら
それを取り返そうと慌てずに
ひたすら待つことで
回復してくるということです。
待っている間は
逃げてもいいですし
人のせいにしてもいいです。
誰かに愚痴ってもいいですし
美味しいものを食べたり
寝ちゃってもいいです。
とにかく大失敗で
エネルギーが抜けているときは
なんでもいいから
気晴らしをして待っていると
そのうち受け止める力が戻ってきます。
脱力して視点を変える
失敗に対する回復力は
自然に人間に備わっています。
これは筋力のようにトレーニングで
強化するものではないです。
「回復力をつけよう」とか
「強い人間になろう」と思うと
ますます回復できなくなります。
そして、元々備わっている
回復力を引き出すカギは脱力です。
少し引いて、自分と
自分の状況を見てみることで
人生の終わりのよな大失敗も
意外と大したことないと思えます。
実際に、自分以上に
もっと過酷な状況な人はたくさんいます。
また「もし今が戦国時代だったら」と考えると
現代は切腹しなくていいんだ
ラッキーと思えたりもします。
グッと力が入ると
目の前のことに集中しすぎて
そこが世界のすべてのような
感覚になってしまいます。
ですが少し脱力して
視点を変えて考えると
めちゃくちゃ悩んでいたことが
案外小さいことだと気付けます。
最後に
ここまで本書について紹介してきました。
絶対悲観主義という言葉を聞けば
ダメそうな考え方と
思ってしまいましたが
本書を通じて納得できました!
どうせ何もうまくいかないという
前提だとネガティブな感じですが
精神的に追い詰められたり
つい頑張りがちな人には
これくらいが丁度いいです。
本書が気になる方は
是非手に取ってみてください!
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