スポンサーリンク
スポンサーリンク

【かがみの孤城】のあらすじと感想について

小説

こんにちは!しょーてぃーです!

 

今回は、辻村深月さんの

「かがみの孤城」について紹介します。

 

本書の内容にと感想ついて

ネタバレ含めて、紹介していきます!

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク

「かがみの孤城」について 

本作の概要

かがみの孤城

本屋大賞2018年の受賞作です。

 

しかも、ぶっちぎりで受賞しており

通常であれば、300点〜430点ほどで

大賞受賞なのですが

本作は651点という

過去最高の点数で受賞された作品です

 

現在は累計発行部数が125万部を超え

文庫版やコミック版だけでなく

2022年冬には映画化も決定するほどの

超大作なのです!!

 

映画化について

https://movies.shochiku.co.jp/kagaminokojo/

 

本作をオススメしたい人

・話題作が気になる人

・ミステリーがお好きな人

・独特な世界観を感じたい人

 

「かがみの孤城」は

総ページ数が554ページの超大作です。

 

ですが、超大作にも関わらず

一気読みができてしまうほど

面白く、世界観に引き込まれます。

 

本作は、多くの仕掛けや謎が

散りばめられています。

 

さりげなく開示される情報や

登場人物それぞれの

細かな反応のなかに

伏線が織り込まれています。

 

たくさんの伏線が回収されるあたりは

ミステリー好きにはたまらないです!

 

また、ミステリーとして楽しめる以外に

いじめ・不登校に関わる

親子の関係や両親の離婚などを

取り扱っています。

 

世界観に引き込まれる一方で

多くの人にとって無関係ではないテーマが

盛り込まれています。

 

そのため、本作は

辻村深月さんの作品を

初めて手に取る人も

手に取りやすい作品です。

 

著者自身も「自信作です」と

仰るほどの良作です。

 

著者のインタビューはこちら

https://www.poplar.co.jp/pr/kagami/inteaview.html

 

「かがみの孤城」の内容について

あらすじと内容紹介

あらすじの概要

主人公は、いじめによって

不登校になってしまった

中学生・安西こころ(あんざい こころ)。

 

部屋に閉じこもっていると

自室の姿見に、ある日異変が起こります。

 

突然鏡から光があふれだして、

彼女は鏡の向こう側にある

「鏡の城」に引き込まれてしまったのです。

 

その城には、こころと同じように

7人の少年少女が集められており、

オオカミのお面を被った

不思議な少女(自称「オオカミさま」)から

「お前らの願いをなんでも1つ叶えてやる」と言われます。

 

オオカミさまから提示される

幾つかのルールと、浮かび上がる謎。

 

なぜこの7人が選ばれて、

この場所にいるのか?

すべての謎が明かされる時

この物語の隠された顔が見えてきます。

 

引用元:https://www.poplar.co.jp/pr/kagami/

 

7人の子供たち

鏡の城に招待された

主な7人の子供たちと

その謎について、紹介していきます。

 

まず彼らの本当の名前は、

こころとウレシノ以外

物語の終盤まで明かされないのです。

 

名前ひとつ取っても

この物語を構成する重要な要素なのです。

 

ここでは

彼ら自身が名乗った通称で

紹介させて頂きます。

 

安西こころ

いじめを受けており

不登校になっている中学1年の女の子です。

 

クラスの中心人物である

真田美織(さなだ みおり)に

目をつけられていて

理不尽な思いをしています。

 

担任の伊田(いだ)先生は、

「真面目で責任感がある」と

美織のことを信じていて

こころの味方ではありません。

 

そんな、学校に居場所をなくした

こころの視点で物語は進みます。

 

リオン

ハワイの学校にサッカー留学しています。

ジャージ姿のイケメン少年です。

 

幼い頃に病気で亡くした姉の存在を巡って

母親とうまくいっていないです。

 

本当は日本の中学校に通いたかった事を

親に言い出せずにいます。

 

アキ

中学3年生でハツラツとしていて

明るいポニーテールの女の子です。

 

攻撃的な部分があり

無神経で人を人とも思わない素振りがあり

トラブルメイカーでもあります。

 

フウカ

言葉遣いがきつく

取っつきにくそうに見える

中学2年生の女の子です。

 

はっきりとものを言う性格で

強い言葉を平然と使う彼女に

苦手意識を感じていたこころでした。

 

ですが、徐々に心根の優しさを感じて

友人になっていく事になります。

 

マサムネ

ゲーム好きで理屈っぽく、

生意気な中学2年生です。

 

プライドが高く、

皮肉っぽい言動で

相手を馬鹿にしたような態度をとる事が多く、

反感を買いやすい性格です。

 

スバル

背が高くて

「ハリーポッター」のロンのような

そばかすのある中学3年生です。

 

優しくて紳士的な性格をしていますが、

途中からいかにもヤンチャっぽい外見になり

城の仲間達を驚かせました。

 

ウレシノ

小太りで気弱そうな、

食いしん坊の中学1年生です。

 

恋愛至上主義で惚れっぽく

城に招かれた3人の女子に

次々と恋をして呆れられます。

 

自分がいじられキャラである事を

人から「軽く見られている」からだと

自覚しており

そのことに不満を抱えています。

 

7人の共通点

この7人にはいくつかの共通点があります。

 

1.何らかの事情を抱えており、居場所がないと感じている

2.物語中盤にようやく明かされる

 「雪科第五中学校に通うはずだったが、通えていない」こと

 

特に2つ目の共通点は、

重要な要素でもあります。

 

同じ中学校で、同じ学区ながら

彼らにはまったく面識がないのです。

 

さらに、同じ小学校に通っていたのに

お互いの事を

まったく知らなかった人もいます。

 

積み重なっていく些細な違和感と

いくつもの伏線が

とある事実を浮かび上がらせていきます。

 

「どうしてこの7人だったのか?」

この謎はぜひ本作を読みながら

解決してほしいです。

 

オオカミ様について

「鏡の城」に集められた7人の

「お世話係兼お目付け役のようなもの」と

自らを称した人物。

 

オオカミのお面を着けており

顔は見えませんが、見るからに

小学校低学年くらいの女の子です。

 

なぜか芝居がかった話し方で、

いつもピアノの発表会のような

ドレスを着ています。

 

「オオカミ様!」と呼べば出てくる事もありますが、

出てきてくれない事もあります。

 

さらに呼んでなくても

不意に現れて7人を驚かせたりもします。

 

彼女は一体何者なのか。

 

そのオオカミさまが

7人に突き付けたルールは以下になります。

  • 城に隠された「願いの鍵」を見つけて「願いの部屋」を開いた者は願いが1つ叶う。
  • 期限は城に招待された日から翌年3月30日まで。
  • 城が開くのは、日本時間の9時から17時の間。
  • 願いの部屋に入った者が現れたら、城は3月30日を待たずに閉じる。
  • 誰かが願いを叶えたら城で過ごした記憶は消える。
  • 誰も願いを叶えなかった場合は城で過ごした記憶を保持できる。
  • 誰かが17時以降も城に残っていた場合、罰として「狼に喰われる」
  • 1人がルールを破った場合は連帯責任として「その日城に来てた他の奴らも全員が元の世界に戻れなくなる」

 

謎のルールを課すオオカミさまの正体は、

物語の最終盤で明かされます。

 

オオカミ様の正体を知った時の

鳥肌が止まらないです!

 

「かがみの孤城」の感想

世界観がすごいのに読みやすい!

「鏡の城」に引き込まれるという

世界観は一見独特で、

「ついていけないんじゃ?」と

思ってしまいます。

 

ですが、そんなことないです!

 

ファンタジーな世界観と相まって

何気ない登場人物の生活や

心情の書き方がものすごく丁寧なので

物語の中に

あっという間に引き込まれます!

 

登場人物のリアルさ

7人の登場人物をはじめ

同級生や両親など多くの登場人物が

本作では出てきます。

 

「登場人物が多いと混乱しそうになる」と

感じてしまいますが

読んでいて登場人物が

混乱することはなかったです。

 

なぜなら、各登場人物の特徴が

リアルで秀逸なので容易に把握できます。

 

更に、学校生活のリアルな情景は

著者が教育学部出身なこともあり

本当にリアルです。

 

思ったことを言わずに

悪い方向に行かないように必死なこころたち。

 

仕事が忙しくて、不機嫌になりながらも

結局、娘の味方の母親。

 

不登校の生徒の気持ちに寄り添わず

義務感だけで家庭訪問する担任教師

 

各登場人物の特徴や心情が

なんせリアルに描かれています!

 

伏線のオンパレード

ミステリー好きなら、

伏線回収はたまんないと思います!

 

わかりやすい伏線から

気づきにくい伏線まで

いろんな難易度の伏線が

たくさん仕込まれています。

 

また、一度読み終わったあとに

再び読み返すと

冒頭から伏線が散りばめられていて

「なるほどー!!」となってしまいます!

 

どの伏線もきれいに回収されていくので

モヤモヤ感が残ることなく読み進められます。

 

怒涛の終盤

本作は終盤の怒涛の展開が

半端ないです!!

 

物語の時系列は

こころが不登校になった4月から翌年3月までで

1ヶ月ごとに区切られて進んでいきます。

 

ですが、本書の構成的に

最後の3月が始まる時点で

全体の3割もページが残っています。

 

3月からエピローグにかけてが

読者を驚かせる展開ばかりです!!

 

こころ以外の6人の辛い境遇は

この時点になってようやく描かれ、

この場面の6人の心情描写は

本作の真骨頂です。

 

最後に

ここまで本書について、紹介してきました。

序盤から終盤まで一切の中だるみがなく

ずっとおもしろいです。

 

結末では畳みかけるような展開続きで、

2倍3倍とおもしろくなっていきます。

 

本屋大賞で

史上最高得点が入ったという結果には

納得しかありません。

 

二度読みも楽しめて、素敵すぎる本作が

気になる方は、是非手に取ってみてください!

コメント

タイトルとURLをコピーしました