こんにちは!しょーてぃーです!
今回は、知念実希人さんの
『硝子の塔の殺人 』を紹介していきます!
『硝子の塔の殺人』について
本書の概要
本書は著者の知念実希人の
作家デビュー10年 かつ
出版社である実業之日本社の
創業125年 の記念作品です。
また、著者自身初の
ミステリー長編作であり
2022年本屋大賞にも
ノミネートされた超大作になります。
本書をオススメしたい人
・ミステリーが好きな人
・どんでん返しが好きな人
・本屋大賞にノミネートされた作品が気になる人
本書は、舞台が不思議な館
密室トリック、名探偵、どんでん返しと
ミステリー好きにはたまらない
魅力あふれるストーリーです。
また、島田荘司さんや綾辻行人などの
名だたるミステリー作家が
ベタ褒めするほどの作品で
本格ミステリー好きの人には
読んで頂きたい作品です!
当作の完成度は、一斉を風靡した
わが「新本格」時代のクライマックスであり、
フィナーレを感じさせる。今後このフィールドから、
これを超える作が現れることはないだろう。
島田荘司
ああびっくりした、としか云いようがない。
これは僕の、多分に特権的な驚きでもあって、
そのぶん戸惑いも禁じえないのだが――。
ともあれ皆様、怪しい「館」にはご用心!
綾辻行人
引用元:硝子の塔の殺人
また、本屋大賞2022に
ノミネートされた作品でもあり
非常に読み応えのある1冊です。
『硝子の塔の殺人』のあらすじ
ミステリマニアで大富豪の神津島太郎は
長野県北アルプス南部にある
自分が住む硝子の塔に
さまざまなゲストを招きました。
本格ミステリーの舞台になりそうな
円錐状の美しい硝子の塔に招待されたのは
名探偵、刑事、医師、小説家、料理人、霊能力者など
いかにもミステリー作品に出てきそうな
職業の人ばかりでした。
その夜、神津島太郎は
『重大発表』をする予定でしたが
事件が起こってしまいます。
神津島太郎は自らの部屋で
密室状態で殺されてしまいます。
さらに、不運なことに
硝子の塔は、雪崩によって町への道が閉ざされ
車も電話も使えない状況になりました。
塔に閉じ込められる人々は
警察の助けを待ちますが
次々と密室殺人事件が起こります。
医師・一条遊馬は
自称「名探偵」の碧月夜と共に
事件解決に励みますが・・・
『硝子の塔の殺人』の感想
若干のネタバレを含みますので
気になる方のみ参考にして頂けますと幸いです。
衝撃のプロローグ
まず、プロローグで
主人公の医師・一条遊馬が
硝子の塔の最上階にある展望室に
幽閉されている状況から
本書の物語は始まります。
そこで、遊馬は
神津島太郎に対する殺意を吐露しています。
そして、物語の最序盤で遊馬は
神津島殺害計画を実行しますが
翌朝、それとは別の密室殺人事件が発生します。
2つ目の事件は
遊馬の知らないところで起きたもので
塔のなかに自分とは別の
殺人者がいるということになります。
遊馬としては、2つ目の殺人の実行者が
罪を遊馬になすりつけることを考えて
先手を打って自分の罪をもう1人の犯人に
なすりつけてやろうと計画します。
一方の事件の犯人でありながら
探偵側の立場として
もう一方の事件の調査に関わるのが
最高におもしろいです。
個性的なキャラクター
登場人物がミステリー好きには
たまらないキャラクター構成となっています。
登場人物一覧は以下になります。
- 館の主人
- 刑事
- 料理人
- 医師
- 名探偵
- メイド
- 霊能力者
- 小説家
- 編集者
- 執事
登場人物の一覧を見ただけで
ミステリー好きにはたまらないです!
碧月夜と一条遊馬名コンビ
一条遊馬は、自分の罪をなすりつける為
自称「名探偵」の碧月夜に
協力して事件を解明していきます。
頭が切れる月夜がホームズなら
主人公の遊馬はワトソン役を担おうとします。
この2人のキャラクターのバランスや
お互いの立場からの駆け引きは
見応えがあります!
そして、自称「名探偵」の碧月夜は
ミステリーオタクなため
ワトソン役の遊馬を
ここぞとばかりにワトソンとして
見て扱うあたりも読んでいて面白いです。
綺麗などんでん返し
本書の最大の魅力は、
ラストにあるどんでん返しと
言っても過言ではないです!
「案外サクッと終わるのかな?」と思いきや
二転三転を繰り返し
誰も想像していない展開へ進んでいきます。
思わず「マジかよ・・」と
鳥肌が立ってしまいました!
ミステリー好きにはたまらない
一条遊馬をはじめ
登場人物の多くはミステリー好きです。
特に自称「名探偵」の碧月夜は
ミステリーについて話し出したら
誰かが止めないと止まらないです。
彼女から出てくる
過去の名作やミステリー作家の知識は
実際に存在する作品なので
それらも読みたくなってしまいます。
最後に
ここまで本書について紹介してきました。
二転三転していく展開と
伏線の回収っぷりには鳥肌ものでした!
本格ミステリーに出会えたなと
個人的には思える作品でした。
本書が気になる方は
是非手に取ってみてください!
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