こんにちは！しょーてぃーです！
今回は、夕木 春央さんの
「十戒」について紹介をしていきます！
『十戒』について
本書の概要
本書はひとことで言うと
逃げ場のない孤島で起こる連続殺人事件を描いた作品です。
本書をオススメしたい人
・ミステリーが好きな人
・スリルやサスペンスが好きな人
・読みやすい作品が好きな人
2023年本屋大賞にノミネートされ
週刊文春ミステリーベスト10の受賞などで話題になった
『方舟』の著者である夕木 春央さんによる作品です。
今は亡き伯父が所有していた孤島、枝内島（えだうちじま）。
この地にリゾート開発の話が持ち上がり、
父や業者の人々らとともに島を訪れた里英。
しかし、無人であったはずの島内には
明らかに何者かが立ち入った痕跡が残っていました。
怪訝に思いながらも、島で一夜を過ごした彼らでしたが
翌朝、滞在者のひとりが遺体として発見されます。
電波は通じているものの
犯人と思われる人間が残した「十戒」によって
救助が呼べない状況のなか、次々と続殺人が起こります。
『十戒』のあらすじ
あらすじの概要
殺人犯を見つけてはならない。それが、わたしたちに課された戒律だった。
浪人中の里英は、父と共に、叔父が所有していた枝内島を訪れた。
島内にリゾート施設を開業するため集まった9人の関係者たち。
島の視察を終えた翌朝、不動産会社の社員が殺され、そして、十の戒律が書かれた紙片が落ちていた。
“この島にいる間、殺人犯が誰か知ろうとしてはならない。守られなかった場合、島内の爆弾の起爆装置が作動し、全員の命が失われる”。
犯人が下す神罰を恐れながら、「十戒」に従う3日間が始まったーー。
十戒 より
主な登場人物
大室里英（おおむろりえ）
本作の主人公です。
芸大志望で二浪中、予備校で肩身の狭い思いをしています。
受験勉強の息抜きのために島へ行きます。
大室修造（おおむろしゅうぞう）
主人公の伯父です。
枝内島の所有者であり、不慮の事故で亡くなります。
大室（おおむろ）
主人公の父で、修造の兄です。
自営業のWEBデザイナーで、時間の融通がきくことから島の視察へ同行します。
沢村（さわむら）
30代後半の日陽観光開発の社員です。
島のリゾート開発の発起人です。
綾川（あやかわ）
日陽観光開発の研修社員です。
島の同行メンバーのバランスを取るため沢村から招集されます。
里英の話し相手となります。
草下（くさか）
50代で草下工務店の社長です。
野村（のむら）
草下工務店所属の設計士です。
40代のシングルマザーです。
藤原（ふじわら）
羽瀬蔵（はぜくら）不動産の社員で、30代です。
小山内（おさない）
羽瀬蔵不動産の社員で、40代です。
矢野口（やのぐち）
伯父の友人であり、ブランド物を身につけています。
島に閉じ込められた九人の男女
本作の舞台は枝内島（えだうちじま）という無人島です。
主人公は美大に受からず二浪中の里英（りえ）です。
彼女の伯父が不慮の交通事故で亡くなってしまい
枝内島は、その伯父が所有している島でした。
伯父の死から数日後、枝内島をリゾート施設にしようという話が浮上し
リゾート施設化を進めるために、里英と父、不動産会社の人間など
9人の男女が枝内島へ向かうことになるのでした。
しかし島には、長年の間、誰も行っていないはずなのに人がいた形跡があり
さらに、島からは爆弾が見つかるのでした。
不穏な雰囲気の中、初日は過ぎ去りましたが
翌日、ある人が殺された状態で発見されます。
事件が起きた朝。犯人から10個のルールを守れという書き置きが残されていました。
そして、ルールを破ると爆弾によって島を爆破するといいます。
このルールによって、島にいる人たちは犯人の支配下に置かれてしまい
犯人を見つけようとすると自分が死んでしまうため
犯人が事件を起こしても、見て見ぬふりをしないといけない状況です。
『十戒』の感想
人間の心理を突いたどんでん返し
本作は犯人がいるという張り付いた緊張感の中
犯人を見つけてはいけないという特殊な設定で進んでいきます。
この状況下で犯人にバレないように推理をしていく様子は
読者に緊張感を与え、作中の世界へ引き込んでくれます。
また、殺人事件は連続で起こっていき
その中で新たな謎も提示されていきます。
犯人を探してはいけないという設定のため
途中までは連続殺人が起きる→ 隠れて犯人探しをするという
スムーズな流れで進んでいきます。
そして犯人は誰なのか。そして、何のためにこんなことをしているのか。が判明したとき
「あれ？これで終わるのか？」とハズレ感が芽生えましたが
最後にはゾッとするような展開が待ち構えていました。
「方舟」を知っていれば、どんでん返しの展開を期待するので
結末が予想しやすい部分はありましたが、想像を超える真実が待っていました！
「方舟」のようなダイナミックな展開ではありませんでしたが
真実を知ったとき、人間の心理を突いたからこそできた結末であり
少しのホラーと大きな読了感を感じました！
最後に
ここまで本書について紹介してきました。
読者の予想を何枚も上手で超えてくるミステリー作品でした！
また「方舟」について気になる方は こちら をご覧ください！
本書が気になる方は
是非手に取ってみてください！
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